2006年 今週の意見 9月

今週の意見(489):

Vista発売

  次世代OS Vistaの価格はおそらくXpと同じ、一万円前後(ホームエデ
イション)だろうと我々のMLでも話題にしていたら火曜日の朝日新聞に安価版
(ホームベーシック)が、2万7千円という記事が載っていました。これには、え
っ!とびっくり、そんなに高いのか、とよく読んで見ると、これはMSカナダの担
当者が誤ってネットに出したものということだった。MS本社は価格に関してはまだ
正式決定ではないと、それについては打ち消したようだが、これはあっというまに世
界中に広まってしまいました。
 
 実際にはいくらになるかわからないのですが、でももしそれが本当だとするえらい高
い値段になります。パソコンのハード(デスクトップ)自体今やかなり高級品でも5,
6万円なのにそのOSが2万7千円とは一体何事か、ということです。
 
 勘ぐれば、MSはたまたまうっかり出したなどと言っているが、これも一つの作戦か
もしれない。あらかじめこれくらいの価格を言っておいて、はい、実際には2万円にな
りました、1万5000円です、とやれば市場でより受け入れやすい、と考えたのかもし
れません。

 そうこうするうちに木曜日ML会員の堀口さんがVistaに関して、アマゾンがア
メリカのが予約販売をはじめたと教えてくれました。その価格を見ると一番安い
basicで99ドルだから1万円ちょっと、Premiumで150ドル、1万7千
円くらいの価格が出ていたから、やはりこちらの推測が当たっていた感じです。普通に
はホームユーザー向けには、おそらくそのPremiumあたりをを中心にしたいらし
くそれはやはり、1万7千円近い価格設定となる。

 もしこうした価格になるのなら、これは間違いなく世界中のパソコンユーザーの反発
を買うことになるだろう。不買運動キャンペーンみたいなものも始まるかもしれない。
Xpサポートの有効期限の大幅延長を求める運動も起こるだろう。ひょっとしたら、こ
うした一連の販売戦略が独占禁止法違反だという裁判が起こることにだってなるかもし
れない。
 
 さあそれでも、結局消費者は泣き寝いりせざるをえないのか、だ。いや、そうなら
ない、そうしないために世界的な消費者運動が起こることになるのではないかという気
がする。
 
 一つには世界的なOSオープンソースであるLinuxの利用、利用開発がさらに促
進されるであろうことは間違いのないことだ。これは要するにフリーのパソコンOSだ
から、これを使ってパソコンをやる、これとOfficeに関してはオープン・オフィ
スというものがあるから、その二つの組み合わせでパソコンがなんの問題も使用できる
ということになるかどうかだ。私はそのような方向が進展するのではないかと予想す
る。
 
 ちなみにその価格記事は朝日の10面に左に出ていましたが、偶然にもその右側にパ
ソコンのオープンソース化が世界的に進行しているという記事がありました。いずれに
せよパソコンのユーザーとしてはそうした運動の進展を望むものだ。

 仲間うちでも新しいOSの関心が高まってきた。いやそれが今のXpの価格1万円く
らいならなんとか我慢しよう。しかしそれが1万5千円もするとちょっと問題である。
大体そういうスタンスである。個人的にはそれくらい払っても新しいものがでれば試し
てみたいのである。しかし私たちが一緒にやっている仲間のことを考えるといやこの際
MSにはぜひその価格設定の再考を願うとともに、Xpのサポートの期間を最低5年は
保障をしてもらいたいと考えているのである。

 「万国の消費者よ団結せよ。」どこかで聞いたようなセリフです。


2006/9/2
早勢 直
今週の意見(490):

堀江貴文の犯罪

 堀江貴文氏の裁判が始まった。検察が彼がどのように具体的に粉飾を指示したか
という事実を立証しようとし、堀江氏はそんな指示などしたことないのだから無罪
だという主張をしている。私はそのこと自体どうも根本的におかしいのではないか
と思うのだ。
 
 もちろん彼が粉飾を指示したかどうかが一つ大きな争点であることはそれでいい。
が、いずれにせよ、問題になった決算書自体が大きな粉飾であったことは間違いの
ない事実であることが一番重要なのだ。最高経営責任者の堀江氏がそんなこと認識
していませんでしたですむ話かどうかなのだ。いや、どうもそうらしい。それが罪
になるかどうか、粉飾を意図してやったのどうか、粉飾だと認識していなかったか
ら無罪だということで済む話なのだろうか。
 
 大きな疑問である。粉飾の数字自体ものすごい額なのである。どこの会社の会長
だ、社長が経理の内容ましてや、総売上高、利益などの経営数字はたえず意識して
いるはずで、決算に当たってそれがどれくらいの数字になるか、常に部下にチェッ
クしたり。場合のよっては監査法人など外部の専門家にその内容を確かめたりする
のが常識のはずである。
 
 決算数字が出てきた段階でそれが妥当な数字なのか、おおきなごまかしが存在す
るのか、それくらいはわかるはずである。いや、わかりませんでした、知りません
でした、気がつきませんでしたで済む話なのだろうか、ということである。それが
意図的であったか、なかったはだけが問題になるのだろうか。そんなはずはないと
私は考える。
 
 もし、もしもである。新聞にも出ていたが、その数字を聞いた堀江が「その数字
で間違いないね。たしかにそれが粉飾ではない、正確な数字なのだね、と確かめた
のであるなら、たしかに彼の罪は軽くなるのはそうだろう。しかしどうやらそんな
確かめ方ではなかったようだ。、
 
 もう一つおかしなのは現ライブドアの平松社長の言動である。時々マスコミに登
場するこの人の言動は非常におかしい。確かに彼は取締役ではなかったのかもしれ
ないが彼は社長という経営の実務に当たっている執行役員なのである。その彼が、
会社の経営のことは一切知りませんでした、と言えるのだろうか。つまり、そんな
粉飾決算をやっていたことなど自分たち経営の任に当たっている者は全然知りませ
ん、内容わかりませんと言えるのだろうか、ということだ。言えないはずだ。それ
があたかも全く第三者みたいな言い方で堀江被告を非難し、反省してもらいたいみ
たいな発言をしているのが実に不思議な現象なのである。そのことを指摘している
マスコミなどみたことがない。
 
 問題はそのことを認識していたかどうかでない。堀江氏にしてもその平松社長に
しても、会社の経営に当たっていた当事者に違いないのである。それが、粉飾決算
をやっていたことをただ知りませんでした、わかっていませんでしたで済むことな
のかどうかなのだ。
 
 そのことで、監査法人が罰を受けることになったのは当然の話である。堀江氏他
取締役陣が証券取引法違反で起訴されたのも当然である。それにそれを見過ごして
きた監査役だって起訴されてもいいはずだし、社長以下経営執行陣も起訴はともか
く、その行動が大いに批判の対象になってもいいはずだ。が、彼らはみな一切無関
係みたいな顔をしているのは一体どういうことなのだろうか。取締役でない執行役
員の責任ってそんなに軽いものなのか。その取締役を監査する監査役の責任は一体
どうなっているのか。それは商法上の基本的な問題であるはずだ。
 
 こうした事件のいきさつ、裁判のいきさつについては私にはどうもよくわからな
いことだらけである。
 
2006/9/9
早勢 直
今週の意見 491:

MIXIの株価

 9月14日東証マザーズに上場した、ソーシャル・ネットワーキング・サービス
運営会社「MIXI」の株式は15日には295万円という価格がついた。14日の
上場の日は一時300万円を越える価格が取りざたされ、初日値段がつかないとい
う人気ぶりであった。例のライブドア事件があってITブームのバブルがはじけた
といわれる中、また新しいITヒーローの誕生だ。

 ものごとは何でもそうだが、一番最初に始めたものがその後業界で圧倒的なシエ
アを占めることは多い。インタネット総合ポータルサイトとしてのYahoo、
NIFTY、Biglobe、ライブドアなど特に、SNSという分野に力を入れ
ていたふしはない。こうした先進のポータルサイトサービスの会社はいずれも、ホ
ームページにせよ、BLOGにせよ、メールにせよ、それに類するサービスはすで
に持っているので、あえてそうした名目のサービスを始める必要性はないと考えて
いたにちがいない。しかし、最近とみにMIXIがなにかと話題になるので、それ
ならとYahooもこの7月にYahooDaysというSNSを始めたいきさつ
がある。

 ネット友人の一人みかんさんから、それへの参加の招待状がきて、私自身は初め
てYahooがそんなサービスを始めたことに気がついたわけだ。で早速先週から
仲間を誘ってそれを初めてみたわけだ。MIXIのことは知っていたが、それに類
することはすでにやっていたし、会員になるためには招待制ということで特に招待
状もこない中、特にそれをやってみようという気はなかった。

 ソーシャル・ネットワーキング・サービスなどという名がついているが、かって
もう15年前も前からあったNIFTYや、Biglobeがやっていたパソコン
通信がまさにそれであって、その頃から長年それをやってきたし、それがインター
ネット時代になって、ホームページ、メール、メーリング・リスト、BLOGなどと
いう形で発展してきたこともわかっている。それはすべてパソコン、インターネッ
トを手段として使い、ネット上でさまざまな分野の人たちと交流することすなわち
ソーシャル・ネットワーキング・サービスの活動そのものであり、そもそもそうい
う意識でそうしたものを活用してきたのであった。

 だからYahooのDaysを初めてみて、細かいややこしいテクニックは別に
してその目的、趣旨はすぐに理解できたし、これに参加を要請した多くの仲間もす
ぐにそれに適応しつつあるようだ。ネット仲間との交流はこれまでは主にML(メ
ーリングリスト)通じてやってきたのだが、なるほどこれからはこのYahoo
Daysを加えてやっていこうと仲間とも話しあっているところである。

 しかしそれにしても、MIXIの株価295万円というのはどうも解せない。高
すぎることは明白である。会員数500万人はたしかにすごい。この株価で計ると
MIXIの時価総額は2080億円となるそうだ。笠原社長は記者会見でこれから
株式分割企業買収を積極的に行い事業拡大を図ると言っている。さてさて、どこか
で聞いたような話である。

 この会社Yahooとか、NIFTYとかの総合ポータルサイトとしての中身は
まだ殆どない。収入は運営サイトの広告が主なもので、Yahoo,NIFTYほ
かのIT総合サービス会社のそれと明らかに違う。これも誰か言っていた企業価値
の観点からいうと、MIXIの株価はまさにバブルのような気がしてならないので
ある。

 いや、別にIT業界に新しいヒーロが誕生したことにけちをつけるつもりはない。
295万円などという株など一般投資家、特に最近はやりのネット投資家には手が
でそうもないが、いずれにせよ、あらゆる意味で話題だけ先行している現状、それ
をはやしたてるマスコミには、投資家はくれぐれも注意しておいた方がいいという
ことだろう。

2006/9/16
早勢 直
今週の意見 492:

君が代・日の丸強制違憲判決

 東京都の高校で卒業式などで日の丸を式場正面に掲げ、君が代を歌うことを定め
た規則に従わない教職員を都が処分してきたことについて、処分された教職員が違
憲だと訴えていた。それについて木曜日東京地裁で判決があり、それは違憲だと原
告勝訴となった。当日は安倍新総裁のニュースでもちきりであまり世間の注目を引
くことはなかったようだが、実は私はこれは極めて重要なニュースであり、今後の
政界もゆるがしかねない重要事ではないかと思うのだ。

 本件に関して小泉首相は、裁判以前の問題で、なぜこんは判決が出るのか理解に
苦しむとと発言していた。小泉きらいの私も基本的にはこのコメントには理解を示
している。示したいのである。次期首相の安倍官房長官からなんのコメントもなか
ったが、その是非について答えて欲しかった。いや、答えるべきではなかったか。

 その強制が違憲とされた東京都の石原知事は、「当然控訴する。大体この裁判長
は今教育の現場、特に都立高校で何が起こっているのか現場を見たことがあるのか。
こうしたことを強制することは国家として必要なことである。」と発言している。
私はこの石原知事の発言についても私は理解を示したい。

 金曜日朝私はこのことを最近始めたYahooDaysの日記に書いたら、友人
の藤木さんかから、これは組織維持のために必要な「規律をどう守るか、守らない
かの問題ではないか」というコメントがあった。まさにその通りだと思う。

 国旗を掲げたり、国歌を歌うことを指導するのは「規律」かという問われたら、
私はそうだと答える。東京都教育委員会としてそう指導すべだと決めたのだ。それ
が、今問題になっているように生徒に国を愛するこころを教えるために必要な規律
だと考えたのなら、それをある種の強制を伴った方法で指導を行うことは当然だと
考える。

 ただし、同時にそれが憲法が定める個人の政治的、宗教的信条を犯すものであっ
てはならないという一つの歯止めがともなうことも当然である。国歌を歌わない場
合は黙って全体の秩序を乱さぬように生徒も教師も行動すればすむ話だと私は考え
る。その場合その指導をあえて無視したり、妨害したりする指導者について罰が与
えられることは当然ではないか。が、仮に静粛にし、黙って起立しているような場
合まで罰が仮に及ぶことがあるのなら、この裁判の判決の趣旨もわかるということ
である。

 問題はその判決を受けて、勝訴した教師がさっそく都教育委員会に出かけて、即
日の丸の掲揚や、国歌斉唱をやめろと申し入れていることである。その判決がそこ
までの行動を認めているわけでないことは明らかだと私は考えているのだがいかが
なものか。

 いずれにせよ、これは教育基本法の早期改正を主張している安倍新政権にとって
も大きな懸案事項になることは間違いない。場合によっては新政権にとって国家を
二分する大問題に発展する可能性もあるのである。これについて安倍新首相は例の
あいまいな表現でなく、ことの是非について明確な首相としての見解を示すべきだ
ろう。

2006年9月23日
早勢 直
今週の意見(493):

イノベーション担当大臣

 安倍内閣発足の明くる日、新聞の閣僚名簿を見て驚いた。上のほうに載っている
外務大臣だの、経済産業大臣だのはいい。下の方の段になってくるといろいろ兼任
の大臣がいる。

山本有二大臣(金融・再チャレンジ担当)
佐田玄一郎大臣(規制改革・公務員制度改革・道州制)
高市早苗大臣(沖縄・北方・イノベーション・少子化・男女共同参画・食品安全)

 わあなんだこれはと思ったのが高市大臣のそれ。沖縄・北方とか少子化問題ほか
は以前からあるが、たしかイノベーションなど新登場である。これだけ中身の違う
ことを一人の大臣が担当できるのだろうか。第一イノベーション担当って一体なに
をやるのだろう。

 29日、首相の所信表明演説があったのでちょっと聞いていたら、そのイノベー
ションについて説明していた。これからの課題、経済成長を持続、維持発展させる
ためにイノベーションが必要だということだった。そう、そうだろう。イノベーシ
ョンとはシュンぺーターという経済学者の有名な経済発展理論だ。イノベーション
が経済を発展させる起爆剤だということだ。たぶん経済諮問会議の学者からの助言
でこれを担当する大臣をおいたらということであったのだろう。

 偶然なのかもしれないが、小泉内閣では、沖縄・北方が小池氏、少子化・男女共
同参画を猪口氏がそれぞれ担当していたものを今回は一人で担当する上に、それに
加えてイノベーション担当だという。その忙しさは想像を絶するものがあろう。そ
れはいいとして、その仕事の内容とは一体何なのだろうと考えるのである。

 イノベーションといい、少子化といい、男女共同企画といい、それぞれの主要省
庁で構造改革を進めるためキーワードではないのか。そうか、各省庁、黙っていた
ら縦割りでそういうことは何もやらないだろうから、高市さんが一生懸命接着剤的
役割を演じるということなのか。たぶんそういいうことなのだろう。

 それにしても、高市さん森親分の推薦のおかげで大臣になったのはいいが、さて
さて大変なお仕事ですね。事務引き継ぎの時、小池大臣が高市氏に向かって「名刺
作ると肩書だけで全部埋まってしまいますわねえ」と皮肉だったのでしょう、言わ
れていましたがさもありなん、です。

 いや、イノベーションは今回初めて出てきたテーマであり、それが重要なキーワ
ードであることはわかる。問題はその内容をどう具体化するのか、まずはお手並み
拝見としておきましょう。

2006/9/30
早勢 直
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