2002年 今週の意見 9月

今週の意見(285):

未熟なる民意

 2週間ほど前、フジテレビ報道2001からということで電話アンケートがあっ
た。小泉政権を支持するか、民主党の代表選挙に関心があるか、今投票するとする
と何党にするか、など質問項目があったが、それぞれ明快に答えた。

 最後に日本の将来に明るい展望が持てるかという質問があったので、私は「この
ままでは持てない」と答えた。アンケート担当者は「それはなぜか」と聞いたの私
は答えた。「日本の国民はどうしてもっと事の善悪、政治的判断を明確にできない
のか。それがない限りこの国の政治がよくなることはない。」

 その意味はよく通じていなかったのであろうが、それで電話は終った。同じ内容
のことに関して、MLで論議があった。民意ということを言えばそれはまだ小泉政
権を支持し、改革の成果に期待してるではないかという意見があった。

 たしかに大勢はまだそうらしい。しかしその理由がふるっている。自民党政権に
代る政権担当能力のある野党が存在しない。小泉首相に代る候補がいない、という
のが主な理由なのである。

 なんという情けない現状肯定主義、無難主義なのか。時あたかも長野県で議会か
ら不信任案をつきつけられた田中知事が再選された。氏はあえて失職の道を選び県
民の圧倒的支持で再選された。県民はなによりも過去の利益誘導型の県政、議会の
あり方に、県政の透明性、公明性を訴えた知事を支持したのである。

 どうして同じことが国政レベルでも起こらないのか。どうしてあの利益誘導型族
議員政治をそのままにしておくのか。それにまつわる数々の汚職を。どうしてそれ
を正そうとする大きな民意の波が動きださないのかと、MLでも訴えのだが。

 争点を明確にして国民の総意を聞く、それが大切な民主主義のプロセスだと先週
も述べたのだが、どうもこの国の民意自体まだまだ未成熟のようである。

Tadashi HAYASE
2002/9/7
今週の意見(286):

体力作り

 テニスが好きで長年やってきたが、日中強力な直射日光の下でのそれは老体の身
にいいわけがなく今年はそれはできるだけ避けた。体力的にももうテニスというよ
りもっと自分の歳にあったスポーツをということで水泳や、体力作りジムのあるス
ポーツクラブに入会した。入会金がキャンペーン中で半分ということもあったのだ
が。

 まだ数回しか行っていないが、ウイークデイでも結構混んでいて利用者は殆どが
我々のような熟年世代である。それぞれ黙々と泳いだり、ジムの機械に取り組んで
いる。最近あった同窓会でも、その近況報告で体力作りに留意しているというコメ
ントが圧倒的に多かった。

 そうだ、これから高齢化社会を迎えて、福祉だの、介護だのが話題に中心だが
シニア世代の体力維持、強化ということが一番大切なテーマであろうと改めて考え
たわけだ。思い切って夫婦で入会したのだが、二人で月17,000円という会費
は決して安くはない。が、食費など他のものを少々けづっても、健康維持のために
は必要な投資だと考えたわけだ。

 もちろんそんなものに入らなくても心がけ次第でいくらでも体力作りができる
と思う。水泳だって市営のものを使えばいいのである。散歩などする場所はいくら
でもある。しかし、おカネが掛かっていると思うからこそそうしたことが長続きす
るのである。

 市やその他公営のスポーツ施設は結構数があるが、規則など利用が面倒な面もあ
ある。そうしたもものをもっと自由に、安く利用してもらいたいものである。これ
もこれからの高齢化社会を迎えて重要なインフラ整備ではないか。

2002/9/14
Tadashi HAYASE

今週の意見(287):

腰抜け外交

 被害者の遺族の気持ちなどどうでもいいのか。30年間の苦しみの結末だ。首相
外務省筋、周辺は交渉前その結末は知っていた。抗議したとは言うが、実際どう悲
しみや、その憤りの気持ちを表したのか。なにか淡々と宣言に署名したふしがある。
正常化交渉再開自体は最初からの筋書きであった。あの立派な調印書が準備されて
いた。

 一般国民のこの問題に関する世論はさすがに拉致事件解明が先で正常化交渉の前
提だという意見が圧倒的に多いようだ。しかしその正常化交渉再開にメドをつけた
ことを評価している。私はその民意にはある種の落胆を覚えている。国民としてま
ずどうしてこんな非道にもっと怒らないのか。怒りを表さないのか。

 同じMLへ堀内さんから投稿が寄せられた。

 「こんなに沢山の国民を拉致され北朝鮮という国の意図で殺されてそれでも人道
援助なのか。国民に対する人道は非道な国に対する人道より下位にあるというのか。
腰抜け外交め。恥じを知れ!!。国民を守れない国家とは一体なにに値するのだ。
これらの人たちの命を国の戦後補償と引き換えにしてしまったのか。テポドンと核
開発の下敷きにしてしまったのか。日本の外交は民間人が命を落とさないと目的が
達成できないのか。小泉外交は拉致された人たちの人柱に寄りかかって成り立たっ
たのだ。」

 この記事を見て少しは気持ちが収まった。が、こんな街の声を聞いて私はまた頭
にきた。「いや犠牲者は可哀想だったが、小泉さん、戦後誰もなし得なかったこと
やったのだからやはりえらいよ。」

 そうなのかな。いかにもこちらからの働きかけで事が始まったような話だが事実
は違うようだ。北朝鮮はもうどうしょうもなくなって、向こうから積極的アプロー
チであったというのが実情だろう。もう背に腹を変えられず、テロ行為も、自らの
関与を否定しながらも認めてしまったわけだ。
 
 被害者の代表団の方が言っていた。8人も死亡者がいると聞いてああそうですか
と宣言に署名して帰ってくるとは何事だ。席を蹴ってそのまま日本に帰ってきて欲
しかった。そして「国民のみなさまこういう状況でした。このまま交渉を進めるべ
きでしょうか」と聞いて欲しかった。
 
 全くその通りだと思う。それなら私も小泉さんのアプローチを評価する。

2002/9/21
Tadashi HAYASE
今週の意見(288):

民主党に落胆

 やっと鳩山代表が決まったと思ったら、 執行部役員選出をめぐって大もめが始
まった。鳩山氏が元民社系の中野寛成氏を幹事長に選出したことから、党内各派が
それに反発、派内から役員を出してくれと依頼されても、協力できないなどという
ことだからどうしようもない。

 そもそも執行部役員の人事権は鳩山氏にあるはずだし、民主的な選挙で選ばれた
代表の人事の意向をまず尊重するということがどうしてできないのか、それがわか
らない。仮に中野寛成氏の幹事長就任が代表選の論功行賞であったとしてもだ。党
首が右腕と頼まなければならない幹事長に、自分が一番信頼する人を選ぶことは、
どこの世界でもあることであり、当然のことである。

 人事にいろいろ不満はあってもまず党首の意向を尊重することがどうしてできな
いのか。選挙という極めて民主的プロセスを経て選ばれた党首の基本的な党運営の
方針に従うということがどうしてできないのか。そんなことでで民主党の名に値す
る党のか。自民党の政治体質をさんざん批判する民主党だが、その体質はまさに近
代政党以前のものではないのか。

 野田だ、前原だ、なんだと若手と称する連中が選挙後の執行部作りにすら協力す
るのしないとごねているようでは、もうこの政党には将来はなさそうだ。混乱させ
ておいて、「代表選のやり直しだ」などと言っているそのみっとなさと言ったらな
い。人事のことでなく、最初から党首の方針や、理念に従うことができないのであ
れば、鳩山氏も覚悟を決めてそれこそ代表を辞任すればいい。

 そうなればこの党も今度こそおしまいなのだろう。それはまた日本の民主主義政
治にとっておおきな不幸となる。私自身民主党支持では決してないが、この党が
もっと自民党に対抗するような大きな勢力になることが必要だと代表選も大きな関
心を持って見つめてきた。残念だ。

2002/9/28
Tadashi HAYASE
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