2000年 今週の意見 10月
今週の意見(186):
判決に市民関与
「政府の司法制度改革審議会は26日、国民の司法参加策を巡って協議し、刑事裁
判に一般市民が加わり、職業裁判官とともに判決を決める新たな仕組みを創設する
ことで基本合意した。新制度を市民が裁判官を補佐する「参議制」とするか、市民
が有罪か、無罪かを判断する「陪審制」とするかについては結論を持ち越した。
---日経新聞 9/27 P1
アメリカのテレビドラマや映画でよく裁判の場面が出てくる。一番興味深いのは
検察官と弁護士が、被告が有罪か、無罪かを巡って、陪審員の前で、ディベート
(討論)を行うところである。そして最後に陪審員が別室で、有罪か無罪かを評決
し、そして裁判官にその結果を告げるのである。
日本の裁判と全く違うやり方だ。「参議制」か「陪審制」かは別にして日本の裁
判にもあのような市民参加の制度を取り入れようとすることになったようだ。その
ことの善し悪しはさまざまあろう。
が、一番大切なことはそれで、市民、国民の裁判というものへの関心を高めるこ
とに役立つことは間違いないということである。裁判や裁判制度ということだけで
ない。大きくは社会秩序維持のために、市民は何をしなければならないないか、法
はなんのためにあり、それを守ることがいかに大切かを実地に学ぶ絶好の機会だと
いうことだ。
いつからどのような形で新制度が実施されるようになるかはまだ未知の部分が多
いが、市民参加という基本が決まったことについて私自身も賛意を表したい。みな
さまはどう考えられるか。
2000/10/7
Tadashi HAYASE
今週の意見(187):
独裁政権打倒
ユーゴのミロシェビッチ大統領がついに退陣を表明した。もっともらしく選挙の
結果に従って退陣するとしたが、野党、それに国民をあげてデモ、ストライキなど
の反対圧力に屈したわけだ。それがなければ、選挙結果など無視して居直るつもり
だった。
ああいう絶対的な独裁政権を倒すのは並大抵ことではない。国際社会あげての非
難の声をものともせず、NATO軍の徹底的な空爆によってもついにこれを倒すこ
とができなかった。結局は正当な選挙にも関わらずこれになんくせをつけて従おう
としなかった独裁者に民衆が立ちあがったのだ。ゼネスト、デモなど合法的手段で
これに抗議した。
ああいう政治環境のもとで新しい政権を打ち立てるためには、通常の民主的手段
だけではなかなか事が運ばないということである。最後まであきらめないで、結束
して、非常手段を取りながらも、あくまで民主的に政権交代を実現したユーゴ国民
はえらかった。こころから敬意を表したい。
國際社会はあげて今後のユーゴ経済、平和な市民生活を取り戻すための支援を行
うべきだ。
2000/10/14
Tadashi HAYASE
今週の意見(188)
国の貸借対照表
初の国としての貸借対照表の試算が発表された。それによると国の債務超過額は
最大で776.5兆円最小で132.5兆円だという。それは将来国民に支払うべき年金の計
算をどうするかによる。
大蔵省はこれはあくまで試算であって、これを一般の会社のそれと同じに考える
と誤解を生じるとしている。それはそうだろう。がしかし、国の財政状況がそうい
う危機的状況にあるという事実には変わりはない。それにしてももっとわかりやす
いものにしなくてはならない。資産の部、負債の部それぞれ何をどのようにとらま
えるのか、それは難しいものがあろう。が、その前提を一つ一つ明らかにしておけ
ばすむはずなのである。
それにこれには地方の自治体のものがまったく含まれていないという。最近では
企業会計では小会社、親会社連結で財務諸表を作るというのは常識になってきてい
る。国と地方公共団体の場合も同じ。それに国が直接関わっているあらゆる団体に
ついても連結してその財政実態を示すことは当然必要なことである。
これではなんのために、わざわざ貸借対照表などと銘うったのかわからない。あ
ちこちからそれを作れと言われたからやってみました、ではすまない問題である。
なんのために貸借対照表など作ることが要請されたのか。国家全体の真の財政状
態の実態を正確に把握するためのはずである。それがこんなお茶を濁したようなも
ので済む話ではない。
政府は相変わらず財政再建より景気回復がまず先決としているが、一体何時にな
ったら本気で財政再建に取り組むつもりなのか。それが一番問題なのである。
2000/10/21
Tadashi HAYASE
今週の意見(189):
YOUME TOWN
一昨年春だったかオープンした高松郊外のゆめタウンが相変わらず好調を続けて
いる。週末時々訪れるが、7000台おけるという駐車場はいつも一杯である。
高松には中心街にある商店街はかっては日本一の規模を誇り、その周辺のスーパ
や百貨店も流行っていたが、最近は商店街も店じまいするところも出てきた。同じ
郊外でもやはり同じ頃進出してきたダイエー天満屋などの業績も今一つ伸び悩みの
ようである。夢タウンの一人勝ちというところだろうか。
その理由は:
・まずなによりもアクセスがいい。車で高松市内のどこからでも
10分程度のドライブ。そして駐車場が広くて、無料。これが街中
の商店街、百貨店だと駐車場探しに一苦労の上、駐車代が結構掛
かる。
・殆どが専門店であらゆる店がそろっている。
・とにかく広く、子供連れで行ってもゲームランドなど遊び場も
ある。一休み、食事をしたり、お茶を飲んだり、休憩所があちこ
ちにある。
・郵便局、銀行などの施設も常設されていて大抵の用事を同時に
済ませることがある。
・エステ、スポーツジム、各種教室などもあってカルチャーセンター
アミューズセンターともなっている。
ウイークエンドはとにかくにぎわっていて、消費不況などどこ吹く風かと言った
風情である。なにしろネーミングがいい。ゆめタウンの由来は。英語でも書いたよ
うにあなたと私の街、それにユメのある街という意味をかねている。
消費不況という中で、何をどうすれば、人々に歓迎され、消費を導けるかの好例
である。
2000/10/28
Tadashi HAYASE
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