2003年 今週の意見 11月

今週の意見(342):

マニフェスト

 総選挙の真っ最中だが、今回の選挙の主役はなんと言っても、マニフェストとい
う言葉であろう。民主党がこの言葉を前面に出した時、そんなややこしい外国語を
ださなくても、「政権公約」といえばいいものを、と思っていたが、その言葉のおか
げで、その本来の意味をマスコミや、国民がより深く考えさせるきっかけにしたと
いう意味でその戦略が成功したといえるのだろう。

 自民党を含めて他の党も最初はその作戦に乗らぬようにしていたが、段々本来の
政策論争に引き込まれていき、それぞれのものをよりきちんと出さなければならな
いようになったことも大変いいことだと考える。

 と、いうものの、最大の与党自民党など、まだまだ政策論争より、党首幹事長の
顔や、イメージを中心に争うという基本的スタンスにあまり変わりがないようにも
見える。そしてそのマニフェストの内容はまだまだあまりにも抽象的にすぎるきら
いがある。道路公団や郵政事業の民営化問題にしてそうだ。年金問題にしてそうだ。
いずれもその内容について、これこれのことを、いつまでやるか、という具体的な
内容がまったくないのである。多くの場合、中身は検討してXXXまでに決めると
いう言い方なのである。

 朝日新聞の投書欄にまだ選挙権のない高校生が投書でそのことを指摘していた。
自民党の政権公約なるものを読んだが、具体性がなく、こんなものがマニフェスト
と言えるのか、と書いていた。もちろん他の与野党のものも、その点で言える面が
多分にある。が、特に自民党のそれはひどいと私自身は思う。

 今回の選挙がそのマニフェストというメニューの中身を見て、どの党のフルコー
スを選択するかという選挙なのだ。たしかに注文してから注文通りのものが出てく
るかどうかが問題だが、そのメニューの作りかた、記載方法からその店の料理製作
能力もかなりの程度判定できるのではないかと私自身は考えている。

 要するに国民はやはり各党のマニフェスト論争をきちんと聞いてその選択をきち
んとせよということだ。

2003/11/1
Tadashi HAYASE
今週の意見(343):

ドリームチーム

 近頃野球というものを見なくなった。忙しいということもあるが、プロ野球その
ものに興味を失ったこともある。阪神の18年ぶりの優勝が話題になったが、もと
もと阪神フアンでなかったので、時々テレビでそのゲームを少し見る位だった。ダ
イエーとの日本シリーズも殆ど見なかった。

 むしろテレビニュースではさかんに松井のメジャー活躍が報道されるので、それ
には少し興味があった。そういえば、そのことについてはイチロウ選手の活躍のこ
とも含めて「今週の意見」でも何度かそれについて書いたことはあった。

 それがこの3日間、アジア野球選手権試合を連続して見たのである。いずれもナ
イターということもあり、見やすい時間ということもあったのが、久しぶりに夢中
になった見た。長島ドリームチームのことはもちろん知っていたが、実際にその試
合ぶりを見るまでさして関心はなかった。それがこの3日間、選出された選手たち
の活躍ぶり、まるで高校野球チームのようにチーム一丸となって戦う、その戦いぶ
りに大いなる感銘を受けたのだった。

 どういう基準でその代表チームが編成されたか、知らなかったが、勝率が同じな
ら、失点の少ない方が勝ちというルールもあってのことだろう。攻撃力というより
守りに重点をおいたチーム編成だということがよくわかった。対台湾戦、対韓国戦
ともいざというところでの投手の押さえの力や、野手のフアインプレーが随所にあ
って、それが勝利の大きな背景になっていることがよくわかった。

 豪快なホームラン攻勢などまったくなく、宮本、谷、二岡、福留などいぶし銀の
ような職人タイプの選手の活躍が印象的だった。豪快にホームランをかっとばす城
島の姿は見れなかったが、それぞれの投手を好リードで3試合を通じて失点わずか
1に抑えたそのインサイドワークがすばらしかった。

 各代表選手の腕、技にも感心したが、一番感銘を受けたのは、とにかくチームの
勝利のために一丸となるその姿であった。バントを含めてとにかく進塁をめざすと
ころなどまさに高校野球そのもので、へえ、プロにもこんな野球があったのか、と
認識を新たにしたものだ。

 長島ドリームチーム、いやたいしたものだ。新鮮さを感じた。こうなったら是非
アテネで金メタルをとって欲しいものである。

2003/11/8
Tadashi HAYASE
今週の意見(344):

無党派層

 開票が始まった直後、一時は政権交代の目の予測もあった総選挙だが、終わって
みたら、与党安定多数の結果だった。政権交代を期待していた人たちには、がっか
りしたに違いない。

 民主党が比例区で第一党になったし、大きく議席を伸ばし、次の選挙につないだ
ことは大いに意味があったのだろうが、どうして日本の政治の変化、改革は遅々と
して進まないのだろうかと考えた。

 一番の問題は例の無党派層の投票行動だ。投票率は今回も結局かなり低い水準だ
った。あと5%位投票率が高かったら、結果はおそらく与野党逆転となっていたに
違いない。無党派層の潜在的支持が与党でなく、野党よりであることははっきりし
ていたからだ。

 そういう意味で、無党派層なんていうけど、結局は政治に関して無関心の無責任
層ではないか、とMLで書いたら、藤木さんが、無党派層の全部がそうでないだろ
うとコメントされた。もちろんそうだ。無党派層のうちでも政治改革の意識の高い
人たちの投票行動が今回の結果に結びついたからだ。

 しかし、現実の政治に不満をいだきながら、実際の投票行動でそれを反映しない
いわゆる無党派層の人たちが全体の10%、20%いることも事実なのである。そ
うした層の意識改革、そうした人たちへの政治改革についての啓蒙活動こそ、今の
政治をよくし、変革する一番大切なポイントではないか。

 野党はもちろん、それを支援するマスコミが仮にあるとすれば、それをさまざま
な形で実践に移すことが、今後一番大切なことなのだろう。

2003/11/15
Tadashi HAYASE
今週の意見(344):

国連制度改革

 金曜日の朝日の夕刊記事に「財務省 国連分担金下げ要請」とあった。 外務省に
19.5%と現在の高い分担金を15.0%に引き下げるよう国連に要請せよとの
趣旨だ。

 内容を読んで改めてびっくりした。そもそも国連分担金なるものが各国の経済力
に基づいて計算されていること、そのため日本がアメリカについて世界二位の分担
金を収めていることは知っていたが、アメリカがGDP一つとっても圧倒的な経済
力であるにも関わらず、22%しか分担していない。

 経済力と言えば近年経済成長の著しい中国がたった1%、その他安全保障常任理
事国フランス、イギリス、ロシアだって一桁の小さい数字なのだ。それを見ている
うちにおかしいというより、少し腹がたってきた。なぜ日本がこんな高い比率で分
担しているのか、ということだ。

 たしかに日本の第二次世界大戦後の経済成長は著しいものがあり、世界経済の中
で占める役割が高かったことは事実だ。そのおかげで国連を含めて、国際援助大国
になったことも事実だ。しかし近年の状況は大きく様変わりしてきている。日本の
経済はずっと低迷を続けているし、国内財政事情からもODAなど対外援助予算の
見直しが叫ばれている今日である。

 どういう根拠でその分担金が計算されているのかわからないが、どの国と比べて
も明らかにそれは高すぎるのである。しかもこれはある意味で感情論かもしれない
が、その高い分担比率のわりには、日本の国連での地位、発言力はあまりにも小さ
いのではないか、ということだ。安全保障理事会の常任理事国の地位などと比較す
ればそれは明らかである。

 国連の今の制度は第二次大戦後の戦勝国が中心になった作ったものだ。その体制
が、50年以上たった今日そのまま続いていること自体がおかしい。

 財務省の外務省に対する要求は当然のことだ。一体日本の外務省はこの面でも一
体どんな外交を展開してきたのかと改めて感じたのである。外務省がこの要請にど
う答えるか、みものである。

2003/11/22
Tadshi HAYASE
今週の意見(346):

嵐山研修会報告

 村山パソコンクラブ(MPC)及びtadMLの仲間が集まって、11月27日、
28日、「第三回嵐山研修会」が埼玉県にある国立女性教育会館で開かれた。延べ
23名の方々の参加をえて、充実した2日間であったと思う。

 会の目的、内容については、下のURLの「嵐山研修スケジュール」をごらんに
なれば詳細おわかりいただける。

 http://homepage2.nifty.com/~tad/ranzan/ranshiryo3.htm

 この施設の周辺の環境はすばらしく、研修に使うマルチメデイア室も講師が使う
PC受講者が使うPCともインターネットにつながっていて、あちらこちらにある
資料を適宜引き出し、参照しながら中央の二つの大きなスクリーンや、自分の目の
前のPCでそれを見ながら話が講習会を進められるところは実にすばらしい。

 惜しむらくは、受講者が使う30台のPCのOSが未だWindows98のま
まで、立ち上がりも遅いし、自宅ではすでにXpを使っている人たちにとっては
使いにくいものであることだ。インターネットはおそらく光フアイバーだろうがPC
そのものが時々フリーズしたりすることがあって、自宅ではADSL、PCはXp
でやっている人にとっては少々不満があったにちがいない。

 それでも、国立、村山パソコンの集会室環境などに比べると雲泥の差がある。そ
ちらでは、PCにある教材資料を大きく写し出すプロジェクターすらないのだ。
IT振興、IT大国をめざすだのなんだのいいながら、地域社会、それに国立と称
する研修施設の現状はそんなものなのだ。

 今回の研修会では、渡部 陽氏のホームページ作りに関連し、またパソコン学習
に関連して地域社会におけるコミュニテイの構築、またネットを通じての全国にま
たがるコミュニテイを作って行こうというご提案、それにそのための具体的な活動
内容の提示には大変重要な意味があったと思う。

 別に地元の市だの、国だのに頼らなくても、自宅にあるパソコン、高速のインタ
ーネットを通じて、さらにクラブや、MLの仲間との交流を通じて、eラーニングの
具体的実践はこらからもさまざまな形で展開できて行くだろう。そうしたものを
一つ一つの形にして、全国にそうした活動グループのネットワーク化をはかってい
きたいと改めて感じたわけだ。

 その夢は大きい。

2003/11/29
Tadashi HAYASE
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