2002年 今週の意見 3月
今週の意見(261):
総合的治療方針を統一して示せ
経済諮問会議がまとめたデフレ対策は、不良債権問題が主なもので、与党3党か
ら、需要促進という本来の目的にかなったものがないと批判が出ている。それにつ
いて首相は「これは長期戦だ。即効薬、万能薬はない」と述べた。その対策が市場
を好感させるだけの即効性がないことを認めたものである。もちろん今後も引き続
き追加的なデフレ対策を検討していくとはしているのだが。
首相はまた「みんなこらえ性がなくなっている。うろたえては駄目だ」とも述べ
ている。そんなことは言われなくてもわかっていると、みな答えるだろう。
デフレ対策としてまず金融不安をなくすための不良債権処理が必要なことはいう
までもないが、たしかにどうして同時に総合的な需要促進策が出てこないのか、と
思う。次に出てくるということなのだろうが、要するに経済諮問会議で、ちまちま
議論しているものだから時間がなくてまとめ切れないのである。
与野党からも声が挙がっているが、需要促進策の重要な柱の一つは言うまでもな
く減税策であろう。一方でデフレ病の根本原因を取り除く、治療を行い、必要な薬
剤の投入(不良債権問題での公的資金の投入など)を行う一方で、本来の体力、機
能を快復させるためのリハビリを積極的に行うべきなのだ。順序はあろうが、同時
進行的に行い、体力の快復自体を計ることで、不良債権というガン自体を消滅させ
体力だけでなく精神も健康にすることができる。そのことが大切なのだ。
それを「我慢だ、こらえよ」などというだけではダメだということである。どう
して首相は本件に関してはお得意のパーフォマンスをもっと見せないのかというこ
とだ。
それに病院長、担当医と医師団の治療方針や説明がどうもばらばらなのが気にか
かる。患者やその家族がそれを聞いていて不信感を持つのは当然のことだ。治療方
針について内部で意見が違うことは当然あろう。しかし外部に対してしては統一し
た説明と、治療方針をきちんとやって欲しいのである。
そういう意味でも小泉首相、病院長のリーダーシップが今やはり最大の問題なの
である。もちろんそれはご本人だけの責任ではない。まさに日本の政治のシステム
のあり方そのものが問われているである。
2002/3/2
Tadashi HAYASE
今週の意見(262):
小泉政権の改革姿勢
各種鈴木疑惑に関する外務省の内部調査報告の結果、鈴木氏の国会証人喚問が決
まったことを受けて、小泉首相は「立派な結論を出してくれた」などと相変わらず
人ごとみたいなスタンスだ。
自民党やそのその他与党は証人喚問問題に関しては極めて消極的で外務省の調査
報告を見てやむなく、11日の喚問を認めたが、たったの2時間だ。2時間でその
疑惑の中身が一体どれだけ明らかになるのか。
野党の誰かが言ったように、今回の鈴木氏の一連の疑惑はまさに「疑惑のデパー
ト」だ。外務省だけでなく、防衛施設庁、国土省にまで疑惑が発展してきている。
まさに政官癒着の象徴ともいうべき現象なのである。
折しも徳島県知事が収賄容疑で逮捕、これも公共投資からみの疑惑事件だ。日本
列島隅から隅まで汚染されているような印象を持たれてもしかたがない。
改革なくして成長なし、と小泉首相は言ったが、こうした政官癒着の政治体制の
改革こそが、構造改革の一つの柱であるはずだ。これに関してもご本人はその必要
性は口にしているが、先頭に立ってこれを最優先課題に取り組むというスタンスで
はない。
鈴木証人喚問など国会としての当然の仕事であるはずが、予算案を人質にして先
のばしをはかったり、短時間で済ませようなどという与党の魂胆に世論の目は厳し
い。もっと厳しくあるべきだと思う。
2004/3/9
Tadashi HAYASE
今週の意見(263):
堕落した外交
新しく出てきた北朝鮮による拉致事件といい、ロシアとの北方領土交渉といい
日本の外交が完全になめられているということだろう。鈴木疑惑がかかわってき
たあちこちでのやり方を見ていると各種問題についての外務省の取り組みの甘さ
不合理さが露呈してきているいる。鈴木氏の領土返還無用論など、にわかに信じ
がたい話だが、その真偽は横におくとして、歴代内閣の方針であった4島一括返
還から森内閣の二島優先返還論など、日本側の交渉態度が一貫していないし、腰
も据わっていない。それで相手が甘く見るのは当然だ。
最近また出てきた北朝鮮による拉致疑惑など、警視庁が取り上げる問題ではな
い。本件に関しても外務省は一体何ほどのことをしてきたのか。日本だけの問題
でなく、国際社会に訴え、その不当性をどれだけ厳しく糾弾してきたのか。
先進国諸外国、特にアメリカなど、国内外問題で二大政党の意見がまっぷたつ
分かれたとしても、こと重要な外交問題となると、一枚岩になって外国との交渉
に当たる。それが交渉力に非常に大きな力になる。当然のことだ。
北方領土問題といい、拉致疑惑事件といい、日本には外交がないのかと言いた
い。国内の意見がまとまっていない。少なくともそう取られても仕方のないこと
がいろいろ起こる。そして肝心の外務省がすでに明らかになったようになってい
ないのである。各種世論調査を見ても外務省に対する不信は大きなものがある。
一度外務省を解体して、新しく出直す位の改革が必要なのではないだろうか。
日本の外交を堕落した官僚から、国民の手に取り戻す必要がある。
2002/3/16
Tadashi HAYASE
今週の意見(264):
レジ袋課税に賛成
毎週一つ「今週の意見」をホームページに載せているが、今週は杉並区が決めた
レジ袋一枚5円課税という話題を採り上げた。そのニュースをMLで紹介し、私も
賛成というコメントを書いたところ、MLメンバーのイノさんからも賛同の意見が
寄せられた。
>>レジ袋1枚につき5円を課税
>>こういう環境目的税、賛成だ。自分もそうだが、あのレジ袋便利なものだから、
>>どんどん使う。これを減らさないとね。一年待ってでなく、即実施すべきであ
>>る。 tad
>私も賛成です。高松も昨年スーパーでレジ袋辞退した時はスタンプを押しいただ
>き一杯になると抽選で買い物袋が当たるという事したのですが、ほとんどの人が
>無視していました。その点お金をとる事にすると無視できませんものね!
>イノさん
高松ではスーパの他コープで買い物をしましたが、コープでは元々レジ袋は出さ
ない。自分で持ってきてくれ、新しく欲しい人は、買い物が終わって袋に入れると
ころで置いてあって一枚につき数円自主的に入れてくれ、というやり方でした。
時々小銭がないと黙って使う脱税行為(?)をしましたが、なるほど、こういう
ことが必要だと感じていたのでした。
スーパでも試みたという、レジ袋を辞退したらスタンプで抽選というのも一つの
アイデイアなのですが、そんなことでは生ぬるい。誰もなかなか協力はしないとい
うことでしょう。消費者は、頭ではわかっていても、実践できないのです。それが
大きな環境問題解決につながるということを知っていても、毎日の生活の便利さの
方が優先してしまうのです。
従ってそういう問題、環境問題の解決については私は強制する以外にないと思
う。すなわち、杉並区のように環境悪化につながる物品の使用についてはこれを目
的税化することです。レジ袋一枚5円なんて生ぬるい。10円20円でもいいので
はないかと考える。その他明らかに行き過ぎの商品パッケージについてもそうであ
る。さらに一年様子を見てでなく、即実施すべきだと思う。こういうものこそ、東
京都全体、それに国も見習うべきである。石原知事、小泉首相、杉並区を見習おう。
これがそれぞれの自治体や国の赤字財政改善に少しでも役立ち、環境問題に役立
ち、消費者の環境意識改革に役立つなら、一石二鳥どころか一石三鳥だと思う。
2002/3/23
Tadashi HAYASE
今週の意見(265):
政策秘書
社民党辻本清美代議士が、国から払われる政策秘書の給料を自らの政治活動経費
に流用していたことが発覚し、議員辞職やむなしとなった。政治活動経費が足りな
くて、ついついという弁明が見え隠れして、たしかにそうだろうと同情する向きも
ある。が、法に触れ、政治的道義、倫理にふれるようなことをやっていけないこと
は言うまでもない。
他の党にもそれをやっている議員がいるという話も出た。仮にそうであったとし
ても、だからそんなことをやっていいいのだということには絶対ならない。以前に
も民主党の議員が同じようなことをやってこちらは詐欺の罪に問われ有罪となった。
そういう例があるにも関わらず、なんというわきの甘さかとあきれるばかりである。
国が議員の政治活動、政策立案の手助けのために雇う秘書に支払う金である。月
50万円とかボーナスまであって、かなり高額なものとなる。諸先進諸国でも採用
されている制度だからと、日本でも採用されるようになったのだろうが、このよう
に悪用されるのはまことに残念なことだ。
今回の事件が明るみに出て、また制度自体の見直し議論が盛んに行われることで
あろう。それが必要なことはいいとして、その中身の監視、監査が必要だとか、報
告をきちんとさせろとかさまざまな意見が出てくるに違いない。私は議員個人単位
でそういうものが本当に必要なのかどうか、原点に帰って検討されるべきだと思う。
およそ議員たるもの、政治活動、政策立案ためのさまざまなアイデイアを個人と
して持てないことでどうするか、と言いたい。それをベースとして、党単位、会派
単位でそれを政策にまとめたり、詳細な調査をしたりするスタッフ、政策秘書のよ
うな存在が必要なことは認める。しかしあれだけ大勢の議員一人一人にその身の回
りを世話する秘書をつけ、さらに政策秘書をつけ、などということが、果たして本
当に必要なのかどどうか、議員の根本活動にあり方に戻って論議されるべきだろう。
国民の政治への厳しい注文を意識して、与党が国会活動経費削減策をまとめ、発
表していた。が、一番肝心なことは、衆参両院の国会議員絶対数の削減ではないだ
ろうか。もっと少数精鋭にして、その代わり、個人単位か、党単位かの検討も含め
て優秀な専門的な政策立案のためのスタッフを充実するようにすべきだと思うので
ある。
国会はなにしろ重要な国の政策、それを具体化する法律を作るのである。そのた
めに多額の経費が掛かることも当たり前だ。そのために多額の税金が使われること
もいい。
しかし、ただ金を掛ければいいものができるというものでもない。国会活動、議
員活動の全体の効率化の議論がこの際改めて行われるべきだと考える。
2002/4/30
Tadashi HAYASE
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