2002年 今週の意見 6月
今週の意見(273):
政府税調
「税調は配偶者控除と特定扶養控除を廃止する方向で検討している」・読売新聞
:5月27日。この手のニュースが毎日のように出てくる。税調って一体何をやっ
ているのだろうと思う。昨年末だったか、たばことか発泡酒の税金をあげようとし
て、国民から総すかんを喰い、その案を引っ込めたこともあった。
最近では、相続税や贈与税の緩和とか見直しとか言い出している。消費刺激のた
めだという。そして先週のこの配偶者控除廃止の案。なにかやることがその都度そ
の都度、思いつきでやっているようにしか見えない。トータルの方向性がどうもよ
くわからないのである。全体の税体系をどう持って行こうとしているのか。
国民からいかに沢山さまざまな名目で税金を取るか、が、どうもその主目的のよ
うだがその一方で行き当たりばったりの減税策をやってみたりする。消費、投資の
拡大、刺激のためだという。それが全体としてなんの脈絡もなく、トータルの長期
ビジョンもなく、次から次へと相矛盾するようなものが出てくるのである。いやそ
うしか見えても仕方がないのである。
税の専門家を自負するメンバーが居て、ああでもないこうでもないと一年中やっ
ている。それが政府に数多くある経済諮問会議などの経済計画とどう関連している
のやらいないのやらその辺が全然見えないのである。
あっちを取って、こっちをやめて、そっちがプラスでこっちがマイナスでそんな
ことばかりやっている。
景気底打ちの宣言をしてみたものの、本格的な景気回復にはほど遠い状況のよう
だ。消費の刺激が今こそもっとも必要なことだけは、誰しも異論がない。が、その
ためにも大幅減税が絶対必要だということは外国から言われるまでもないことだ。
ちょこちょこと税制を触るのでなく、大幅減税実施を小泉内閣に積極的にすすめる
ことこそ税調のもっとも重要な仕事であると思うがいかかであろうか。
そんな役割が果たせない税調こそ廃止の検討をしたらどうか。
2002/6/1
Tadashi HAYASE
今週の意見(274):
何がなんでも政権交代
>政党支持率は、自民27%、民主党10%で、ともに1ポイント増加した。
>(毎日新聞 最近の世論調査より))
>内閣支持率がいくら下がっても、野党第一党である民主党の支持率が、ようやく
>10%にしかならないのは何故でしょうか? 日本の政治が良くならない遠因は
>ここにあるように思います。藤木
小泉内閣不支持率が支持率を逆転した今、総選挙が取り沙汰されるようになって
きた。しかし選挙が行われても、政権交代の受け皿たるべき野党、とりわけ民主党
が頼りなく政権交代は行われないという見方が圧倒的に多いのである。
民主党は選挙に備えて各選挙区で候補者選びをやっているが、現状では過半数を
制するだけの候補者をまだ立てられないようである。まずそれをなんとかしないと
ダメだ。
そういう状況になっているのはもちろん民主党自身、とりわけ党首を始めとする
党の執行部の指導に問題があることは言うまでもないだろう。しかし、である。マ
スコミの評論家を始め、一般国民も世論調査を見ればわかるように、自民党のてい
たらくを批判する一方で、野党第一党の民主党がだらしないという声が圧倒的に多
いわけである。
そういう言いかた、見方、考え方は何も今に始まったことでない。日本の政治に
関してはずっとあった現象である。与党自民党を批判する一方で、野党もだらしな
いという言い方がいつもまかり通ってきた。結果として総選挙の結果与野党で政権
交代が実現したことなど日本では細川政権発足以外ではほとんど無かったのだ。
しかしそれではいけない。仮に不満は残っても、政党はその時、その時でよりま
しなものを選択していく以外にはない。その結果政権交代が行わる。そしてそれを
通じてそれぞれの政党が成長していくということが大切なのだと思う。
その意味でも私は次回の総選挙では民主党を中心とする野党連合が勝利すること
にあえて期待したい。野党がダメだ、ダメだと言っていては結局日本の政治改革は
実現しないのである。
2002/6/8
Tadashi HAYASE
今週の意見(275):
スポーツマンシップの欠如
サッカーのW杯一次リーグの最終戦が戦われ始めた。日本対ロシアの戦い、チュ
ニジアとの戦いは日本の勝ちに終わり、日本列島を歓喜の渦に巻き込んだ。W杯な
どに無関心をよそっている私だが、決勝トーナメント進出は、もちろん率直にうれ
しかった。
しかしである。それぞれの国の人間がそれぞれの国のチームに勝って欲しいと願
うのは自然の感情であることは認めるにしても、負けた方のフアンが暴動を起こし
たりする現象はどうも理解しがたい。ロシアでも対日本戦敗退であちこちで暴動が
起こった。
暴動が起こらないまでも、それぞれの対戦でさまざまな因縁があり、怨念が掛か
っているゲームがあるらしい。イングランド・アルゼンチン戦、韓国・アメリカ戦
などがそうだった。そこでやった、やり返したとやっているのである。
民族紛争、国際政治がらみ、別のスポーツでの紛争のこと、さまざまあるらしい。
そこでやられたことを、やり返す、復讐、いわうゆるリベンジというわけだ。それ
をまたマスコミがおもしろおかしく書き立てることが一つ問題である。
そういうことになるのは、私は一つにはマスコミの責任が大きいのではないかと
思う。スポーツ紙の記事など特にそれがひどい。スポーツとしての解説よりもそう
したことを中心に書いている場合が多い。
選手達自身は案外相手が誰であろうと、ただ冷静にかつ、必死に戦っているだけ
だと思う。第一そんな怨念などでことをやっていては常日頃の力が十分に発揮でき
ないことはわかっているはずだ。会場内外での騒ぎが起こるのはあくまで、スポー
ツの本質がわからない、ただ勝った負けただけにこだわる愚かな民衆だけだろうと
思う。
スポーツをやったものであればわかることだが、結果としての勝負にこだわるこ
とは当然である。しかし、選手達自身は負けたからと言って、その腹いせに暴れた
りすることは絶対にない。彼らはその敗因を反省し、それを改善し、次の新しい目
標に向かって進むだけなのだ。それが心得というものである。
ことはスポーツに限らない。W杯もたしかに大きなイベントには違いないし、そ
れに一喜一憂することも悪いとは言わない。しかし、たかがサッカーのことである。
負けたところで「ああ残念だった」とあっさりとそれを受けいれ、また別のことに
情熱を掛けるだけのゆとりがどうしてないのか。一部の狂気にも似たサポータなる
ものの存在もよくわからない。
敢闘精神と共にフエアさ、いさぎよさ、などを学ぶこともまたこうしたスポーツ
イベントの大切なポイントであると思うのだが、いかがだろうか。
2002/6/15
Tadashi HAYASE
今週の意見(276):
W杯の意味
正直言って決勝第一戦で韓国が勝ち日本が負けてしまったのは悔しい。だが、負
けた時、日本全体皆落胆はしたが、負けたことに対し、誰も怒らなかった。よくや
ったと、選手達に暖かい拍手を送ったのだ。敗者に対しやさしいのが日本人の良さ
だ。私も全く同じ気持ちだ。
W杯サッカーは単なる一つのイベントだ。これからも、国家として、世界の中で
闘い、競争し、やって行かなければならないことは山ほどある。政治、経済、文化
のさまざまな分野で。
なにかと沈滞ムードの今日あらゆる分野で正々堂々と競争をし、仕事をすること
だ。そしてその結果勝ってもあくまで謙虚でありたい。逆に破れても胸を張ってい
たいものだ。ベストをつくせばそれでいいではないか。
W杯で日本人の心が一つになった。他のさまざまな国の人たちと交流できた。そ
の意味は大きい。いつでも勝者を称え、敗者にはやさしくなぐさめる広い心を持ち
たい。そうした国家になろう。日本人になろう。
それが日本の存在意義を世界に示す一つの道だ。
2002/6/22
Tadashi HAYASE
今週の意見(277)
電子投票の意味
岡山県新見市の市長選挙で電子投票なるものが初めて実施され、開票時間の短縮
など、いい成果をあげたようだ。なにしろ日本でも初めての試み、各地の自治体や
政府からも片山大臣が視察に訪れたりして話題を呼んだ。
片山大臣は何年か後には、国政選挙にも導入したいと語っていたが、結構な話で
ある。外国にもすでに数多くの例があり、日本でも何時それがどこで導入されるの
かと思っていたが、地方の市が全国に先駆けてそれを実施した意味は極めて大きい。
選挙制度に関する面倒な法律、規則がいろいろあって、それがなかなかできないの
かと想像していたが、そうした問題をクリアし、実施した意味は極めて大きい。
電子投票など、公的部門の各種事務処理合理化のほんの一例に過ぎない。地方自
治体といい中央政府といい、その事務管理部門の仕事を合理化の必要性は極めて高
いのである。激しい生き残り競争に晒される民間企業については、事務管理部門の
合理化、リストラはどんどん進む。その一方で、政府地方自治体の各種管理事務が
相変わらず、いわゆる「お役所仕事」の不能率から脱却できないことが大問題なの
である。
その合理化のキーワードの一つが、「電子化」である。もう一つが「ネットワー
ク化」であろう。大量の紙と、ハンコと、稟議制度に代表されるお役所仕事の合理
化とスピードアップこそ、中央、地方政府の財政赤字を解消するための一つ大きな
有効な手段であることをそのリーダー達は明確に認識し、その具体的な改革に取り
組むべきである。
2002/6/29
Tadashi HAYASE
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