2005年 今週の意見 7月

今週の意見(428):

リフォーム詐欺

 よくもまあ次から次へと詐欺事件が起こるものだ。おれおれ詐欺もまだまだ新手
で起こっているようだが、今度は家が危険であちこちリフォームが必要だともちか
け、不要なみせかけ工事をやって高い費用をふっかける詐欺があちこちで発生して
いる。二百万、三百万とふんだくられる被害が続発しているという。

 おれおれ詐欺もそうであるが、このリフォーム詐欺も人の不安、恐怖につけこみ
金をだましとる行為はまことに許しがたいものがある。どうしてあんな詐欺にやす
やすと乗ってしまうのだろうとたしかに不思議に思うのだ。人によってはそんなだ
ましに遭う方が悪いとでもいいかねない風潮は実に困ったものだ。

 投資関係の詐欺も絶えない。先日摘発された投資会社がそうだった。わけのわか
らないもうけ話をもちかけ金を集める。被害に遭うのは、せっせと老後のために貯
めた金をほとんどむしり取られてしまうお年寄りが多いことも特徴の一つである。
長低金利時代なんとかその預貯金を少しでも増やしたいとワラにもすがる思いで、
そうした偽の投資話に乗ってしまうのも無理からぬことだ。そんな欲目があるから
いけないのだ、などとコメントする人もいるが、とんでもない話である。そうした
人の弱い心につけこんで、なけなしの老後資金をだましとろうなどというやからは
全く許し難い。

 そんな見えすいた詐欺になど自分は絶対にかかるものか、と身構えていても、相
手はまさにだましのプロ、一瞬のこころのスキをついてくるのだ。自分自身考えて
みても自分ほど慎重であり、思慮、判断力も十分だと思っていても、いざ緊急事態
を目の前に設定されると一瞬目の前が真っ白になるのだろう。ましてやそれが娘だ
孫だとからんでくると気持ちが動転して前後のみさかいがなくなってしまうのはわ
かる。

 そうした犯罪に対する現刑法の量刑が一般的にどんなものなのか、よく知らない。
単なる想像だが、殺人、傷害といったものよりかなり軽いのではないかと想像され
るのだ。

 それを殺人、傷害などと比べる意味はあまりないとおしゃるかもしれないが、考
え方によっては人をだますという行為、しかも人の弱みにつけこんでそれをやると
いうほど卑劣なものはないと思うのだ。お金が欲しいと思ったらそのためにみな汗
水垂らして働く。正当な努力をしてはじめてそれが得られるのである。この人間社
会は誠実にまっとうに生きる人間によって成り立っているのである。今の世の中、
裏切りと失意が満ちているのはそうしたまっとうに誠実に生きる人がきちんと守ら
れていないからだ。

 人をだます行為など、重大な罪であるという道徳規範をもっと確立することが大
切だが、それでも多発する詐欺事件を少しでも減らすためには、刑法の大幅改正、
詐欺関係の犯罪の量刑を思い切り重くすることが一つ必要であることはまちがいな
い。

2005/7/2
Tadashi HAYASE
今週の意見(429):

グローバルビューと地上の現実

 先週のMPCML(村山パソコンクラブメーリングリスト)の一番の話題はなん
と言っても、衛星からみた地球の画像写真のことだった。世界中の有名な観光地や
都市の衛星からの画像が見える。最高の精密度に上げると、都市の場合、ビルや道
路場合によっては車や歩いている人まで見える。

 自分の住む街を見ていると自分の家自体や、その周辺の学校、公園なども確かめ
ることができる。ある会員の方が紹介してくれたサイトだが、以来夢中になってこ
れまで旅してきた世界の各地を見て歩いたわけだ。この画像サービスはさらに進化
してより明細に、しかも3Dで見れる無料のサービスがまもなく登場することを知
って今か、今かと待っている状況なのである。

 二日前丁度昨年の今ごろロンドンを旅したことを思い出した。ロンドンの地図が
多少頭に残っていたので、それを頼りにロンドンや、その他の訪問した地域を見て
いたころ、あの忌まわしいテロ事件が起こったのだった。偶然のことだったがびっ
くりした。

 宇宙から眺める地球は緑と青で満ちている。そこからパソコンの画面にあるスケ
ールを上の方にスライドしていくとどんどん地球に近づき、地上に近づいていくわ
けだ。そして最後は地上の様子がくっきり見えるようになる。それとともに、地上
に住む人間社会、人種、宗教、国家間のありとあらゆる争い、戦争、紛争、テロを
思い出すのである。今見ているのは単なる静止画だがそのうちリアルタイムで戦争
の様子なども見れるようになるかもしれない。

 ロンドンから戻ってもう一度我が街の様子を見ているうちに思った。今この街は
平和である。しかしこれから先、どんな自然災害さらにテロという災難にだって何
時遭遇するかわからない。第一米軍の横田基地はすぐ目と鼻の先なのである。ここ
がいつテロの標的となるかわからない。いや、あの国から核弾頭ミサイルが飛んで
くるかもしれないのだ。

 すばらしい宇宙からの眺め、そして地球に近づき、地上を見た途端直面するこの
現実。私は思わずその皮肉に戸惑いを感じたのだった。

2005/7/9
早勢 直
今週の意見(430):

夏祭り

 自治会の仕事を始めてから3ケ月ほど経つが、年一度の一番大きなイベントとい
っていいのだろう、自治会夏祭りが来週の土曜日に迫った。4月に自治会の新役員
会が発足して以来、関係役員総動員でその準備に取り組んできた。自治会のほか、
子供会、老人クラブ、地域周辺の企業、周辺の自治会などの協力も得なければなら
ない。自治会の役割仕事の中でも地域住民全員参加という点では一番わかりやすい
イベントではある。

 自治会の活動の中で、住民の生命財産を守ることということでは防災、防犯のこ
とがある。これらについては、住民の方の参加や、関心が当初の想像より案外低い
ということがあっても必ずやらなければならないことだし、やる方としてもその大
義名分をかかげ、参加を呼びかけることもやりやすいことである。しかし、誤解を
受ける言い方かもしれないが、それはやっていてもお互いあまり楽しいことでない。

 その点では夏祭りは子供たちやお年寄り、大人も子供も楽しめる年一度のイベン
トなのである。昔ながらの盆踊り、フォークダンス、フラダンス、カラオケなどの
自治会内の学校のクラブ、自治会内の各種クラブの催しものへの参加がある。それ
ら団体、地域の企業、自治会自体の出店による金魚すくい、綿菓子、やきそば、ビ
ール・ジュースの販売といったお祭りにつきものの出店は子供も大人も楽しめるは
ずだ。

 祭りの最後には、今年は思い切ってその賞品を増やしたのだが、くじ引きもある。
当たるといってもたいしたものではないかもしれないが、それを楽しみにちょっと
行ってみようかという人もいるはずである。いずれにせよ、自治会がやらなければ
ならない伝統行事の中でも一番わかりやすい、だれもが一番参加しやすい、それを
通じて自治会内はもちろん周辺となり同士の自治会とも交流の機会がもてるイベン
トなのである。

 ただそれだけにその準備はいかに大変か、今年それを主催する側にたってみてわ
かった。まず公園の使用許可、衛生管理に関する監督官庁からの許可、会場設営、
催しもの、出店の企画、当日の交通整理などなどその準備は実に多岐にわたる。し
かしそれを一つづつクリアしていく中で、別の意味で地域の生活が実はいかに多く
の自治体の諸部門、警察、消防署などに支えられているかということも改めて気づ
くのである。

 日本人はお祭りが好きである。テレビ毎日全国各地の昔からの伝統的な祭りを報
じている。その経済効果は実に大きいものがあるはずだ。そのこともさることなが
ら、それを主催する側、参加する側、それぞれの立場でそれを盛り上げ築きあげて
いくプロセスそのものに大きな意味があると私は考えている。

 世界の中にはお祭りどころか毎日の食べ物にさえこと欠いている国々がある。テ
ロと内線に明け暮れているところもあるのだ。日本は平和ボケといわれるかもしれ
ないが、しかし少なくともそれで他の世界の人々に迷惑をかけているものではない。
みなさんもどうして同じようにできないのですかと言いたいところもある。

 まあそんなことはともかく、今はただ年に一度すべてのことを忘れ、お互い楽し
めるお祭りになって欲しいと願うばかりなのである。

2005/7/16
早勢 直
今週の意見(432):

日本の外交姿勢

 日本、ドイツ、ブラジル、インドなどがG4なるものを組んで、国連改革、安保
理の常任理事国入りをめざしてているがどうもうまくいっていないようだ。 一度
AUとの共同提案も報じられたが、これもAU内で意見が分かれていてうまく行っ
ていない。G4が提出する決議案は到底2/3の賛成を得て可決成立するかどうか
難しい情勢である。

 町村外務大臣が、日本の国連拠出金の大きいのに安保理常任理事国になれないと
国民の理解が得られないと、なにか泣き言みたいなことを言っているようだが、み
っともないというべきだろう。

 本件に関して政府や外務省が必死になってやっている割には国民の方は無関心の
ようである。すんなり、常任理事国になれたら、それにこしたことはないが、ダメ
ならダメでどうということない、というのが一般国民の冷静な受け止め方ではない
のだろうか。そもそも安保理の常任理事国になる意味がどこにあるのか、どうも国
民に十分の説明がないまま、そのことだけが一人歩きしてしまった感がぬぐえない。
 
 日本の常任理事国入りにはお隣の韓国や中国の反対、ドイツは同じEUのイタリ
ヤ、インドはやはり隣のパキスタン、ブラジルは同じ南アメリカのアルゼンチンな
どの強い反対がある。それはそうだろうと容易に想像されることだ。日本の場合韓
国、中国の反対はいいとして、本件ではわざわざイタリヤや、パキスタンまで敵に
回してしまうことになっている。

 国連改革が必要であることはわかる。その一環として安全保障理事会の構成を変
えるべきだという考えもわかる。しかし、今回のG4なるもののアプローチは戦略
的にいかにもまずいというか、下手だという感じはまぬかれないのである。

 日本のようないかにも自己主張の弱いというか、ない国が、こんな複雑な国際情
勢の中でしかも安全保障理事会などの修羅場で本当に常任理事国としてやっていけ
るのか、そのことがまず問われなければならない。

 そういえば北京で始まった6カ国協議もそうだ。日本が拉致問題を協議の一つと
して取り上げようとしても米を除いては他国からは歯牙にもかけられない状況であ
る。ロシア、中国などに言わせればそんな問題は北朝鮮との間ででやれという。そ
れはそうではないのか。それが日本国家の威信をかけての重要事なら他の国を巻き
こまないで二か国でやればいい。

 北朝鮮が協議にも応じないようななら、経済制裁を発動しても自己主張を通す強
い態度で臨むべきなのだ。そういう態度がないからなめられるのだ。国連改革だっ
てそうである。日本がなぜ常任理事国にならなければならないのか、またドイツや
インド、ブラジルとはちがった日本としての自己主張があるはずである。日本とし
て独自の平和憲法路線を訴え、安保理の中でその立場を主張する方が世界各国から
の支持を得ることの可能性が高いような気がする。そうした自己主張を一人で正々
堂々できないのなら、常任理事国になることなどあきらめた方がいい。またその資
格もない。

2007/7/30
Tadashi HAYASE
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