2004年 今週の意見 6月


今週の意見



2004年 今週の意見 7月

今週の意見(376):

初めての観光海外旅行

 6月20日から久しぶりの海外旅行をやった。ビジネスマン時代は結構あちこち
に出かけたし、その機会を捉えて、諸外国の観光地なども訪れる機会があったが、
今回のように妻と二人の完全な観光旅行、しかも旅行業者のツアの企画に乗ってす
る旅行は初めてであった。

 6月初め、たまには北海道にでも出かけるかという話になって、近所の知人が
進めてくれた旅行業者からパンフレットを取り寄せたところ、さまざまな北海道旅
行の企画の他に、「ピーターラビットの故郷、湖水地方と庭園を訪ねる」という
8日間の英国周遊旅行のパンフレットを見つけた。飛行機に乗るのが大嫌いな妻は
海外旅行にもさほど関心を示さなかったのだが、これに飛びついたわけだ。これは
いい是非行ってみたい、となった。私は別に異論はない。英国にはロンドンなどを
訪れたことはあるが、その有名な湖水地方、スコットランドなど行ったことはない。
直ちにゴーとなった。

 しばらく海外旅行に出かけなかったので、準備もいろいろあったが、無事6月
20日出発となった。日曜日ということもあり、その日の成田は結構混雑していた。
夏休み前ということで、観光旅行慣れした人々なのだろう世界各地に出かけ人々で
一杯だった。

 ツアグループでの旅行は初めてだが、なるほど、ツアとはこういうようにやるの
かということでいい体験になった。ツアグループ旅行のいい点、悪い点もいろいろ
あるだろうが、なにしろ、あなたまかせで、今回の旅のようにバスで英国をほぼ一
周するような行程はツアでないと無理だろうと思う。ツアの最後にアンケートがあ
り、行程についての設問に「ちょっときつ過ぎる、もっとゆったりとすべきだ」な
どという項目にマルをつけたが、7泊8日で、英国全土を巡るなどとなるともとも
きつい行程にならざるをえない。だからそう答えたものの、それにはなんの不満は
ない。

 初めての観光旅行は総じて満足であった。英国のすばらしい景色、特に本命の湖
水地方のすばらしい景色に妻は感動したようだ。もちろん私もそうである。それぞ
れの地の訪問記は随時ホームページに載せて行くつもりなのでごらんいただければ
幸いである。

 満足感の一方で、旅行中さまざまなことを観察し、考えた。湖水地方に訪れる外
国人観光客の25%は日本人だそうだ。英国という国の自然環境、その歴史と現代
の政治や経済状況、そして人々の生活、文化、その一端にふれ、それを見て、多く
の日本人観光客たちは何を見、何を感じているのか、ということだ。自分たちの国
のこと、自分たちの生活のこととの比較。旅をする目的の一つはそういう問題意識
を持つことだと私は思うのだが、果たしてそれはどうなのだろうか。多くの観光客
にはそういう問題意識などほとんどないように見えたわけである。

 別にそれはそれでいいではないかと言えばそれまでなのだが。


2004/7/3
Tadashi HAYASE
今週の意見(377):

再会劇を演出したもの

 曽我ひとみさんが、インドネシヤで家族と再会した。昨日のテレビはその一部始
終を報道していた。私もいろいろな意味で興味があるから、ずっと見ていた。そし
て、今後のことはいろいろあるが、曽我ひとみさんと家族にとっては、よかったと
思った。多くの人々が同じことを言い、感想を述べる、マスコミがそれを大きくと
りあげるのも、当然だ。

 ただその一部始終を見ているうちに、おかしいな、と感じることがあった。曽我
ひとみさんや、家族のことでない。日本政府、それに北朝鮮そのものの、この問題
への対応ぶりについてである。また、そのマスコミの報道のスタンスそのもののこ
とだ。

 まず、政府がなぜこの時期を選んでことを運んだかということだ。小泉首相は、
明日行われる参議院選挙の与党不利をカバーするためという憶測は「全然関係あり
ません」と否定しているが、ことの経緯を見ていると、それを計算したことは明白
だ。当初外務省当局者がそれは無理だといったら、何がなんでもそうしろ、という
指示があったとか、なかったとかいう報道もあった。ところがその外務省自体のこ
の問題の対応のしかたがまた相当おかしいのである。

 かって拉致問題があっても、その問題に根本的に立ち向かおうとしなかったのは
その外務省自体である。ところがこの問題を北朝鮮が認め、明白になって以来、そ
の対応は逆に、どうしてそこまでするのという位のものになってきている。蓮池さ
ん、地村さん、曽我さんなどのケースについてそうだ。今回の曽我さんについては
北朝鮮に専用機を派遣し、多くの地位の高いスタッフがいたれりつくせりの準備を
している。そして家族が宿泊するために、なんと一泊18万円というスイートルー
ムまで用意しているのである。私は一瞬あれ、と思ったが、なにせ日本国家の責任
であそこまで家族を苦しめたことだから、それもしかたが、ないか、と思ったので
あった。

 が、昨日のテレビを見ていて、ほんとおかしいということが沢山あった。専用機
が着いて、タラップから夫と二人の娘さんが降りてきて再会する場面はがある。最
初、その撮影が報道機関には禁止されていて、その場面遠くから撮影されているだ
けで、鮮明な画像は一切なかった。が、その後それが公開された。おそらくその場
にいた外務省のスタッフが撮影したものだ。ないしはインドネシア側で撮ったもの
を公開するという約束になっていたのだろう。どちらにせよ、その感激の場面は、
是非公開しなければならないのである。日本政府や外務省がその本来の目的達成の
ためにはである。

 さらにおかしいと思ったのは、北朝鮮の空港から家族が出発する様子が詳しく報
道されたことだ。北朝鮮側が撮り、公開している。三人はそれぞれすばらしい服装
に身をかためていた。ジェンキンス氏はマルブローをふかしている。彼はちょっと
自分だけ吸うのは気がひけたのだろう。それを横にいる同行者にすすめている様子
まであった。娘さん達はイヤリングまでつけていた。そして三人の胸には例の赤い
バッチがある。

 あの北朝鮮がなぜここまで配慮するのだろう、ということだ。配慮しているので
はない。あきらかにそれを政治的に利用しているのである。そして日本の政府、外
務省も同じことだ。かって拉致問題など問題など長年無視してきた政府、外務省が
今度はどうしてそこまでやるのか、ということだ。しかも日朝共同の再会劇演出だ
と言われてもしかたのないようなありさまである。まさか共同作戦ではないが、そ
れぞれの思惑があるのだ。過去自分たちのやったことなどの反省などではない。

 再度言うが、曽我ひとみさん自身や家族は被害者である。それくらいの扱いをし
てもらって当然だといえる。しかしそれで他の残った拉致家族達はどうなるのか、
その解決について真剣に協議しているのか、今後の日朝関係はどうなるのか、とい
う問題なのだ。

 その間のいきさつ、そうした問題の根本をもっときちんとからめて解説したり、
報道せず、ただただ感激の再会場面を繰り返し報道しているマスコミのあり方にも
大いに疑問をもった一日だった。

2004/7/10
Tadashi HAYASE
今週の意見(378):

日本のプロ野球界本当の問題

 子供の頃から野球が好きで、大阪に住んでいる頃は南海ホークス、東京に移り住
むようになってからは、やはり住居の関係で西武ライオンズのフアンになったのは
ごく自然のことだったのだろう。ペナントレース、日本シリーズなどそれぞれ夢中
で球場に足を運んだり、テレビにかじりついて見たりしていた。清原、工藤なども
いた西武黄金時代などまさにフアンとして満足感一杯であった。西武はもちろん、
パリーグをいつも応援していたのだった。

 それがいつのまにか、プロ野球なんて全く見なくなってしまった。サラリーマン
の最後の十年を四国の高松という場所で過ごし、西武の試合など見る機会が減った
ということもあったのだろうが、工藤や、清原なども巨人に移ってしまうし、日本
のプロ野球が何かにつけて結局は巨人中心に動き、パリーグなどもかってのセリー
グや巨人に対する対抗心を失い、各チームの中心選手が何かにつけて巨人に移って
いくような傾向に不満を持ったこともあった。巨人の人気の高いのはそれはそれで
いい。しかしそれに反発するアンチ巨人のフアンがいて、これがまたかんかんにな
って、各フランチャイズのチームやリーグを応援するということがプロ野球の人気
を支えていたのだ。

 だから最近の近鉄、オリックスの合併問題や、一リーグ制の問題で大騒ぎになっ
たのも別に驚きはしなかったし、たいして関心はなかった。巨人のオーナーの言動
も、かくありなんと思って見ていたし、選手会が、選手を置き去りにした合併案反
対を叫んでも、別に同情の念も感じなかった。ライブドアというネットビジネスの
大手ベンチャービジネスが近鉄買収に名乗りをあげたが、近鉄が一考だにしないで
拒否したというニュースにも、そうだろうな、なんと愚かなこと、と感じたのだっ
た。

 プロ野球なんて要するに他のあらゆるサービス産業と同じビジネス、野球という
商品をいかに永続的に顧客に買い続けてもらうかというビジネスなのだ。別に特殊
な世界のものでない。オープンで、自由な競争という市場原理が働く中で、自然に
それぞれのチームが切磋琢磨し、フアンを引きつけ、獲得していくものだ。が、ド
ラフト制というものがありながら、フリーエージェント制というものができて、各
チームのスター選手の多くが巨人に集まるような現状にフアンがしらけてしまうの
は当然のことである。かってはアンチ巨人を終身貫いた選手が多かったのに最近は
猫も杓子も巨人に入りたがり、入ってしまうという風潮自体は困ったこと、そうい
う風潮が結局は巨人独占の結果を生んでいるのだ。これでは球界全体の繁栄はない。

 つい2,3日前のことだったか、テレビでたまたま、日本対キューバのオリンピ
ック前哨戦なるものを見ていた。プロ野球各チームを集めた精鋭のチームなのだが
盛んに「長島ドリームチーム」という言い方が出てくる。ご本人が病気静養中で指
揮を執っているわけでないのに、まるでご本人が陰で指揮を執っているような言い
方なのだ。長島監督の偉大さを否定するわけでない。過去の栄光はともかく現状は
どうなのだ。どうしてそれに代わる監督を選んで戦わないのだ。そんな状況で選手
たちの志気は一体どうなるのだろう。こうした問題にも日本のプロ野球、というか
球界全体の今の問題を感じてしまうのは私だけだろうか。

2004/7/17
Tadashi HAYASE
今週の意見(379):

好きこそものの上手なれ

 ものすごく暑いのと、夏休み雰囲気で最近すこしさぼっているが、英語MLに毎
日一つ英語の格言を、簡単なイラストとともに載せている。今80近くになったが
とりあえず、100まで続けようと思っている。

 わかりきった英語の格言だが、その日本語版と並べてみると、同じ内容でも、そ
の表現の違い、使う単語の違い、例えの持ってきかたの違いがあって大変おもしろ
いわけだ。だからそれをやることで、英語ということもさることながらあらためて
日本語の勉強にもなる。

 今週初め出したものに「好きこそものの、上手なれ」というのがあった。その英
語版は "Nothing is hard to a willing mind" である。なるほど、と思った。英
語版では、好きという言葉は willing mind となっている。単なる好き嫌いでは
ない。もちろんそのことの好き嫌いは問題だが、もっとそのことについて積極的な
志向があるか、どうかが問題だということだ。事に対してた強い志向があれば、何
事をやっても、それが達成できるだろうということだ。

 そういえば、同じような格言であるが、日本語で「精神一統何事かならざらん」
という言葉があるがこの英語版は Where there is a will, there is a way であ
る。この言葉についても、日本語の方はどうも精神論だが私は英語版の方がその意
味、趣旨がより具体的でわかりやすいと思う。日本語の方はとにかく何が何でも頑
張れ、みたいな精神論なのに対し、英語の方はまず、目的達成の強い意欲を持て、
ということを教えているわけだ。そうすればその道筋、方法もわかってくるという
ことだ。

 いずれにせよ、こうした短い格言を英語、日本語と並べて比較してみることの面
白さを改めて感じている。その共通する教え、そしてそのそれぞれの表現の共通性
やニューアンスの違いが興味深いのである。

 さて、これをイラストで表わすとどんなものになるか。今週の一句をごらんくだ
さい。今週の一句は川柳でなく、この二つの格言そのものとした。

2004/7/24
Tadashi HAYASE
今週の意見

懲りない人々

 参議院選挙が終わって、国会が始まる。年金や多国籍軍の派遣など問題山積して
おり、野党はもっと長い会期を要求しているが、自民党、公明党の与党は会期をた
ったの8日間としてしまった。もともと参議院選挙後の院の構成さえできればいい
夏休みだし、そんな長い期間など必要ないということなのだ。

 橋本派の日本歯学会からの政治献金問題なども追及もあるし、先の国会で決まっ
た年金法案のやりなおし問題などややこしいことはできるだけ避けて、さっさと終
わってしまいたいという魂胆がみえみえである。先の年金法案には最低7割もの国
民が反対,異議ありの意思表示を先の参議院選挙で明らかにしたことははっきりし
ている。

 自民党の獲得議席が民主党を下回ったということ自体、現政権、現政治への大き
な批判であることはいうまでもない。ところが小泉首相は、「民主党もなかなかや
るじゃないの」というような感じで、まるで評論家である。公明党とあわせた与党
では、過半数を制したのだから、「それでよかった、よかった」なのである。安倍
幹事長の責任問題や青木参議院議員幹事長の責任問題もどこかへ飛んでしまった。
そして会長就任である。「別にたいしたことじゃない、それでいいんじゃない」
としてしまった。

 もうすぐ内閣改造が行われるだろうが、多分また何かあっといわせるような、人
選が行われるにちがいない。郵政の民営化に協力するかどうか、それが人選の踏み
絵であると早々に打ち上げたところなどもあきれてものが言えない。

 こうした内閣改造のスタンスといい、会期の決め方といい、青木氏を再び参議院
の党要職につけた点といい、その政治姿勢はまことに傲慢そのもの、国民の批判な
ど一向意に解さないスタンスなのだ。任期は後二年あるし、両院でも与党は多数を
制している、なにを恐れることがあるものか、といったところなのだ。国民もなめ
られたものだ。支持不支持が逆転したといえ、それでもまだ40%近い支持率があ
るから、それで十分と思っているふしもある。

 折からアメリカで大統領選の真っ只中であるが、その熱気を見ていると、日本の
政治このていたらくを見ていて情けなさを感じるのは私だけだろうか。

2004/7/31
Tadashi HAYASE
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