2003年 今週の意見 6月
今週の意見(326):
イラク法
民主党がイラク法に関連して、自衛隊派遣に反対ということになり、法案は結局
与党だけで通すということになるらしい。民主党はそもそもイラク戦争自体の正当
性を認めていなかったのし、戦争を始めたアメリカ支持をすること自体を批判して
いたのだから当然の決定ではなかったのか。
イラクが大量破壊兵器を保持しているという名目で始めた戦争だが、未だその証
拠が出てこない。この戦争には何の正当性もなかったことがだんだんはっきりして
きている。ただ、戦争が終わり、イラクが破壊されてしまった今、国際社会の一員
として、イラク復興に協力すること、人道的支援をする、そのために必要な資金を
出したり、また医療、教育、破壊されたインフラ整備のための人員を派遣したりす
ることについて、国民とて反対するものはないだろう。
が、なぜ自衛隊派遣なのか。しかも相当な戦闘能力、戦闘状況を想定しての危険
な場所での任務のための派遣ということにいきなりなってしまったことに国民の一
人としてとまどいを感じざるをえない。
私自身、こうした戦争後の復興処理のための自衛隊の海外派遣を今後とも一切す
るなと言うつもりはない。問題はそうした憲法解釈上問題ある重要な決定をなしく
づし的にやっていき、既成事実化していくやり方だと思う。特に今度のような全く
なんの正当性もないアメリカの始めた戦争の後始末に自衛隊を送ること自体がおか
しい、間違いだということではないのか。日米安保体制の維持がその大義名分にな
っているのだが。それが国連の決議にもとづくものであれば、いいのだが。
こうして日本のアメリカ属国化が進んでいく。本来必要な憲法改正をしないで
ただその時その時に都合よく憲法解釈をやっていくいい加減さをどこまで続けるの
か。
2003/7/2
Tadashi HAYASE
今週の意見(327):
阪神マジック49
阪神の優勝へのマジック49が点灯した。まだ前半戦も終わっていないというの
にセリーグ歴史上最速だそうである。いつかと同じ、シーズンが始まり4月5月阪
神がどんどん勝ち続けている時も、阪神フアンを含めて、まだまだそれが本物かど
うか、誰もがずっとまさに半信半疑だった。
が、6月になっても快調に勝ち続け、巨人に10ゲームもの大差をつけた段階で
ひょっとすると思い出したわけだ。そしてついにマジック点灯だ。
私もかっては西武ライオンズのフアンであり、その黄金時代よく所沢に足を運ん
だものだ。その常勝西武が日本シリーズで阪神にこてんぱにやられたことがある。
バース、掛布、岡田などの黄金時代だった。今の阪神はその時と同じ位強いとか
いやそれ以上だといろいろ言っているが、今阪神が強い意味はそんなことではない。
私は阪神フアンではないが、今年は是非阪神に優勝して欲しいという気持ちをづ
っと持っていた。それはなにがなんでも一流選手さえ集めば勝てるそれがすべてだ
という常勝巨人のある意味でおごった、安易な考えをうち破って欲しかったからだ。
野球に限らずあらゆる団体スポーツはチームワークが大切である。個人個人の技
やパワー、個人技でゲームが決まることもあるだろうが、なにしろチームの勝利へ
のベクトルあわせが大切なのである。個人個人がその気になって一つの目標に向か
ってベクトルをあわせることで、チームが最大の力を発揮することができるのであ
る。
巨人の超有名な選手に比べて阪神の選手はその力が相当落ちるものと思われてい
たのだろうが、そもそもプロ野球12球団どこのチームの選手、特にレギュラーの
選手の能力技能などお互いまさに紙一重なのである。後はむしろチームとしてのあ
らゆる意味での勝利のためのベクトルの方向がどれだけ一致しているか、なのであ
る。
阪神の優勝の経済効果は何百億とか言われているが、そのこともあるが、私は
それが今沈滞している日本の経済、社会を活性化させる一つのきっかけになること
を期待している。またそうなるだろうと思うわけだ。万年ダメだ、ダメだといわれ
たチームがたいした補強もなく、ただ星野監督の優れたリーダーシップであれだけ
の結果が残せるということ、その意味をみな考えるべきだと思うのである。
2003/7/9
Tadashi HAYASE
今週の意見(328):
軽い言葉
政治家、それも与党自民党の主要政治家の失言が続いている。話題になったの
は森元首相、大田代議士、鴻池大臣、江藤代議士などである。その内容をいちい
ち書くのもおぞましいし、そんなつもりもない。女性のセクハラ問題、長崎の少
年幼児殺人事件、日韓併合をめぐっての見解などそれぞれ中身が違うが、世間に
大きな誤解を生むきっかけを作ったことには違いない。
その中身を読んだり、聞いたりしていると、その真意が必ずしも正確に伝わら
ず誤解がベースになっていることは多々ありそうだ。本人が弁解に努めているケ
ースもあるし、だからどうなんだと開き直っているケースもあるようだ。真摯に
真意はこうなのだ、と説明すれば「なるほど、そういう見方もある」とある程度納
得できることもあるが、問題は殆どそれがないことだ。
そうした発言は他ならぬいずれも国会議員という国民の選良なのである。国民
を代表して国の政治を預かる人たちの言葉がそんな軽いものであっていいのだろ
うか。自分の言いたいこと主張したいこと、信念は正々堂々言えばいいのである。
きちんとした論理と事実に基づいた内容と、その場限りのいい加減な思いつきで
は自ずから受け止められかたが違うだろう。中身が正しいかどうかの議論はいく
らやってもよい。そういうレベルではないのである。
そうした一連の失言集を見て、自由党の小沢党首が、政治家の言葉の軽さを代
表しているのが小泉首相だと発言していた。「公約など守れないこともある」など
いうのがその代表的なものだと指摘していたがそうだと思う。
これもついポロリの口だろうが、こういう発言こそマスコミももっとおおきく
捉え、その真意や責任感について追及すべきなのだと思う。そんな発言を聞いて
怒らない国民は一体何を考えているのだろうか。
2003/7/16
Tadashi HAYASE
今週の意見(329):
大学入試制度の廃止
先週日曜日フジテレビの報道2001を見ていたら、例の失言問題の鴻池大臣や
カリフォルニヤ大サンタバーバラ校の中村教授、芥川賞受賞の作家の人が出ていて
長崎少年事件を論じていました。なぜそんな問題が起きるか、そうしたものを防ぐ
にはどうしたらいいか、などである。
事件のアンケート調査では批判を浴びた鴻池大臣の発言の趣旨を支持する人(子
育ての親の責任はそれほど重いということ)がほぼ47%、47%で二分したとい
うことは注目に値する。朝日新聞をはじめマスコミは徹底して鴻池大臣の失言を批
判していたが、世の人の見方が二分したことは、私自身ある種の安心感を持ってそ
れを受け入れた。
中村教授の発言は総じてありきたりだし、同意できないこともあったが、一つ具
体的な教育問題改善の提言があった。それは大学入試制度の廃止である。
私自身そのことはもう20年も前からいい続けていることである。この今週の意
見でも何度か書いた。今の子供の教育がどうしていびつになるか。その背景に学校
教育、家庭での教育がすべて大学入試という一つの最終目標に向かって収斂してい
るからである。塾通い、情操教育の欠如、欠陥英語教育などすべてそのことから来
ているということがある。
青色発光ダイオード開発という業績があるとはいえ、一民間企業の技術者中村氏
が日本の一流とされる総合大学からなんの誘いも受けたことがなかったのに、どう
してカリフォルニヤ大学の教授になったか、なれたか。カリフォルニヤ州にあるだ
けの大学で、日本全国の大学が束になっても比較にならない、学問レベルの差があ
るといわれている。その理由背景はまたいろいろあるが、それは省くとしてなんと
そうした超一流大学に入るのに、日本みたいな一律の入試制度なんて基本的にない
のである。その事を中村氏は言われたのだが、番組でもあまり他の出席者からのコ
メントはなかった。
大学入試センターテストと科目試験の偏差値ですべてを決めてしまう制度が問題
であることはこれまでも各方面でもさんざん指摘されたが一向にこれを変えるとい
う動きが出てこない。私立はともかく、国公立大が特にそうだ。偏差値の高い大学
に入ることがすべてであって、入ってしまったら後はもう遊園地なのだ。それまで
の猛勉の反動でもある。大切な青春時代のすべてを犠牲にしてそのことだけに打ち
込んだ反動もやむをえない。
アメリカの大学はその逆である。入るはもっともっとやさしい。日本のような一
律のペーパテストだけで決まるわけでなく。但し入ってからが厳しい。卒業はは極
めて難しい。そこからが猛勉強である。
それでいいはず、そうでなければならない。どうしてそうしないのか、ならない
のか。
2003/7/23
Tadashi HAYASE
今週の意見(330):
民自党と自民党
民主党と自由党が合併することになった。民自党の誕生かだが、事実上は自由党
が民主党に吸収が合併されて民主党となるわけだ。これをめぐって、自民党はじめ
与党は野合だの、大儀名分のない合併だの批判している。「めくそはなくそを笑う」
の類ではないか。第一その自民党自体がいつも内部闘争が激しく、しかもそれは派
閥争い次元で、彼らのいう政策本位での切磋琢磨からほど遠い。
現に現状がそうだ。小泉首相が、自分の総裁として自分の政策を踏み絵として
それを支持するかどうかが近く行われる総裁選の最大の争点だとしているのは当然
の話で、それがダメなら国会解散、総選挙だと言うのは当たり前のことである。そ
の政策の中身の論議は別としてである。
自由党の小沢党首が身売りに近いそうした挙に出たことについては、選挙対策だ
なんだと党内事情が取り沙汰されているが、要するに自民党に代わる野党による
政権交代のためだとしているのは、それこそ今一番大切な大義名分ではないかと
考えるわけだ。現在の政治状況において、今なにしろ自民党支配の政治体制をまず
変えないとなんにも始まらないのではないかと思うのである。そうした政治状況を
踏まえた小沢氏の政治的戦略判断であり、その成功を是非望みたいと国民の一人と
して望んでいるものである。
小泉首相は自民党をぶっこわしても改革をやると宣言した。私自身その改革の方
向は大筋正しいと今でも思っている。が、あの自民党の中にいて、そんなことがで
きるわけがないのである。
今はとにかく政権交代を実現すること、私は菅、小沢両氏の決断に期待したい。
まずは現状打破から始まらなければならない。
自民か、新党民主か要するに国民の選択がはっきりしたいうことの意味は大きい。
2003/7/30
Tadashi HAYASE
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