2001年 今週の意見 2月
今週の意見(203)
機密費
内閣官房とか、外務省官房とかでいう機密費とは要するに本来我々が想像する外
交上、内政上どうしても表にはできない工作費みたいなものということだと思っ
ていた。いや、そういうものが必要なことはわかるし、本来はそういうものであっ
たはずだ。
が、結局その多くはいわゆる官官接待、要人のための飲み食い費に当てられてい
るという実態がだんだん明らかになってきた。中でも外国で大使がそうしたものを
私用のパーテイなどの費用に充てたり、ゴルフやテニスクラブの費用にあてられて
いるといった事実が、29日の朝日新聞などに報じられていた。
まことにもっておそるべきことではないか。こうした事件を機会に、そうした機
密費の実態を徹底的に明らかにしてもらいたいものだ。本来の機密費の名前に当て
はまるようなものが一切必要ないとは決して言わない。実例を説明する必要はない
が、これこれこういう重要な国家機密に関する目的で使われている、という一般例
を説明してもらえば、国民の理解は得られるものと思う。そうでない飲み食いに類
するようなものは今後一切認めないようすべきことは言うまでもないことだ。
与党は野党の追及に対し、民主党の熊谷氏や鳩山氏が官房長官の時代に同じこと
を経験し、実態を知っているはずだ、とうそぶいているのである。まさにくさいも
のに蓋をする、いつもの性悪なくせである。野党はそんなことをおそれず徹底的な
追求をすべきである。
2001/2/4
Tadashi HAYASE
今週の意見(204):
ウイルス蔓延
コンピュータウイルスがネット社会ですごい勢いで蔓延をはじめた。特に電子メ
ールをなるものを初心者が大量に行うようになって、その勢いが加速してきた。ウ
イルス入りのメールが届けられ、そこに添付されているフアイルをなに気なく開く
と、それが元でウイルスに感染。その人が次に誰かにメールを送るとそのウイルス
メールが、他に自動的に同時に送られたり、その人のソフトに登録されているメー
ルアドレスに全部に送られてしまったりする。こうして加速度的にウイルスメール
が世界中にばら撒かれることになるわけだ。
先週来私たちのやっているMLにも同じような騒ぎが勃発した。わけのわからぬ
フアイルが添付されたメールが送られてきて、それを開いた人が感染してしまった
らしい。MLに多くのわけのわからぬメールが毎日数通届いた。パニックになった
人もいたようだが、しかしそれだけのこと、感染者はそれなりの治癒対策が必要だ
が、まずそんなフアイルは絶対開かぬようにするという基本的な知識が必要だとい
うことだ。ウイルスチェックのソフトが働いてウイルスメールが届いたというメッ
セージの意味もわからぬようでは困るのである。
昨年末以来ウイルス騒ぎは収まるどころか、ますますひどくなりつつある。ネッ
ト初心者が電子メールなどの形で参加する中で、それをねらった犯罪が増えるのを
防ぐのは極めて難しい。私どものMLでも騒ぎに巻き込まれる中で、その対処法に
ついて、お互いさまざま情報を交換しながら、いろいろ勉強できたことは私自身大
変良かったと思っている。
ウイルスなんていうと、なんだか、気持ちの悪いものだが、たいしたことでない
と、割り切ることも必要である。そういう目に会った途端メール自体もやめてしま
う人もいるが、それこそ、それをねらった犯罪者の思う壷である。今後二度とそう
いう被害に会わぬよう、そういうものをネットの世界から撲滅するような協力体制
を引いていくことこそ大切な問題だと思うのである。
2000/2/10
Tadashi HAYASE
今週の意見(205):
やはりおかしい森首相
ハワイ沖で漁業実習中の「えひめ丸」を米原潜が急浮上してこれを直撃、えひめ丸
は数分で沈没したという。実習高校生と乗組員を含む9名が行方不明という惨事と
なった。9名の命は何物にも変えがたい貴重なもの、日本人の誰にとってもまずそ
のことが一番の懸念事であることは言うまでもない。
そして首相である森さんにとっては、ことはその9名の方の安否の問題だけでな
く、日米両国の信頼関係、同盟関係に悪影響を及ぼす重大時であったはず。その一
報をゴルフ場で聞き、そしてそのまま、区切りの9ホールまでゴルフを続けたとい
うことが、与党公明党の神埼氏を含めてあちこちから批判された。かの有名な亀井
静香氏は「5分や10分遅れたからと言って・・」 だからそれがどうしたと言った
らしい。まことにもって情けない話ではないか。新聞記者が森さんにその反応を聞
こうとしたのに対し、「ここはプライベートの場」 と言ってそれをたしなめたとい
うのだから、その感覚まことに立派と言わざるをえない。
遅れたのは亀井氏の言うように5分や10分ではない。首相から直接ハワイ総領
事に指示が出たのは事件後2時間後だったという。そんな話ってあるだろうか。た
しかに、現場にいない状況で、その状況がわからず指示の出しようもないというこ
とはあろう。しかし首相にしか出せない、緊急の指示というものは当然ある。あっ
てしかるべきなのだ。問題はその事の重大さとそれへの対応の真剣さ、すばやさ、
的確さである。事は今回のようなケースだけではない。
阪神大震災の時の村山内閣の対応の悪さが問題となったが、今回はたしかに問題
の質、内容が違う。しかし、いわゆる緊急時にどう対応するかの危機管理の一環で
あることは同じである。今回はその指示の的確性というよりは、緊急時におけるそ
の取り組みのスタンス、これがまさに真っ向から問われた問題であった。その後
森首相はそうした非難に対し、「遭難は危機管理でない」などと発言している。事件
は単なる遭難事件だったのか。
森首相のリーダーとしての資質の欠如が決定的に問われた事件だった。
2000/2/17
Tadashi HAYASE
今週の意見(206):
景気と物価下落
先進七カ国の財務相、中央銀行総裁会議(G7)で日本経済の物価の持続的下落
景気下振れの危険性が残っていることを共同声明に明記して閉幕した。
日本が景気をもっとよくすることに努めよというのはわかる。言われなくてもい
ろいろやっている。が、物価下落自体がなぜそんなに問題なのか私にはよくわから
ない。要するにデフレが困る、いわゆるデフレスパイラルが困るというわけだ。
今、日本では物価の構造的に下落が続いている。消費が伸びない中、すべての消
費財の低価格競争が続いている。少々消費の量が増えても結果としての消費額が増
えない構造になっている。
しかし、それは困ったことばかりか。それでなくても日本の物価は世界のそれと
比べてまだまだ高いといわれるている。消費者、特に年金生活者などにとっては、
預金金利が極めて低いなかで、生活を維持するには低物価が唯一の頼りと言ってい
いのである。物価低下の中で、小売業、百貨店、スーパなどの経営体質の改善も進
んでいることも、ご承知のとおりだ。それによって、日本の経済構造自体が強化さ
れるのである。
政府経済当局者もそうした外国からの圧力もあって、それとデフレでは多額の
不良債権を抱えたゼネコン、銀行などの経営が困るので、デフレからインフレへの
転換を画策しているようなふしがある。
再度言うが経済成長が必要なことはわかる。が、その成長がインフレ伴ったもの
であればなんにもならないのである。弱い消費者の立場からすれば物価下落は、歓
迎すべきことでありこそすれ、なんら憂慮すべきことではないのである。それに
日本経済の構造改革そのものにもプラスの面が大きいはずなのだ。
G7の声明などにだまされてはならない。日本は日本独自の経済変革、成長の
ための路線があるはずだ。
2001/02/24
Tadashi HAYASE
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