2011年 今週の意見 2月
今週の意見(711)
実名登録のFacebookは日本で普及するか
「Facebook(フェイスブック)は、昨年から日本で急激にユーザーを増やしている
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)だ。おおまかに言うと、mixi
(ミクシィ)と同種のサービスで、ユーザー同士がつながるコミュニケーションを
重視している。日本ではmixiがナンバーワンだが、海外ではFacebookのユーザーが
多く、公称で6億もの人が使っている。日本では昨年秋から大きくユーザーを増やし
218万人が利用していると公表されている。
このFacebookで、2月8日ごろから国内のユーザーアカウントが削除されるという
事件が起きている。Twitter(ツイッター)でも削除されたという書き込みが多数あ
り、筆者の友人にもアカウントを削除された人がいる。共通点は「非実名」という
こと。実名ではなく、ニックネームやTwitterのアカウント名を使っていた人が、予
告なしに削除されたようだ。
Facebookは「実名で登録すること」が規約で決まっている。Facebookの基本コン
セプトは、リアルな社会のつながり、実生活に基づいたつながりを、ネットワーク
上で行うことであり、実名登録を必須としている。しかし、日本ではインターネッ
トでの実名公開に抵抗があるため、ニックネームやTwitterのアカウントをそのまま
使っている人がいた。そのため削除ということになったのだろう。」
読売新聞 2月10日
エジプトのあの百万人もの規模の反政府デモ、政変はFacebookを含めたネ
ットの威力であったそうだ。そのことも含め、さらに映画も登場したこともあって
最近のこのFacebookなるものの話題がネット上はもちろん、一般のマスコ
ミに登場することが多くなった。
私自身パソコンなるものを始めてからもう30年近くなるが、パソコン自体の活用
が急速に高まったのは、それを実際にビジネスで使うようになってからのことだ。
が、もう一つパソコンの活用が盛んになったのは、ネット環境が整備、確立してき
たということと密接に関係がある。インターネット普及以前には、パソコン通信な
るものがあり、Niftyなどのフォーラムで、今BLOGでやっているような時
事問題の議論、趣味の分野での同好の人たちとの情報交換、交流などを盛んにやっ
たものだ。そしてそれがインターネットの普及で、BBS(掲示板)、ホームーペ
ージ、BLOG、SNS,Twitterなどでのより幅の広い活用につながり、
今日に至る。
最近数年はSNSのMixi、最近ではTwitterなども始めてみたものの、
それらについてはあまり力が入らず、もっぱらYahooのBLOGで時間を費や
し、またそれが今一番のネット活用、楽しみともなっている現状である。SNSの
Mixi、 さらにTwitterなども登録しているが、毎日BLOGを書いた
り、そこで知り合った人たちとのコメント交換などの時間が精いっぱい、結果、
SNSだ、Twitterなどをやる時間が殆どない状況である。ネットライフと
いう観点からすれば、BLOGで十分満足しているのである。
Facebookが話題になり始めた昨年秋、とりあえず登録はしてみた。がそん
なわけで殆どなんのフォローもしていない。だからまだその使い方、ましてや、ネ
ットSNSとしてのこれからの可能性などについてよくわからないのが正直なとこ
ろだ。ただ、Facebookの登録に当たっては、実名でなければならないとい
うことにはなんの躊躇もなく、いやネット社会、いやネット社会だからこそそれで
なければならないと思い当初から実名で登録したのだった。
BLOGではtadなるニックネームで通しているが、元々ホームページでの意見掲載
などは実名でやっている。その危険性は十分承知の上で10年以上それで通してき
ている。私のような一介の市民のこと、それで別にどうということないし、事実実
名を書くことでなにか実際の被害に会ったことなどかって一度もなかった。
実名であろうとニックネームであろうと、ネット上で知り合った人と、信頼関係が
築ける人そうでない人、互いに意見交換するうちにすぐにわかるものだ。いまBL
OGで意見交換する人たちもそうである。その中には実名どころか、かって同じ職
場にいた人もいるし、同じコミュテイに住む人もいる。さらに一度も会ったことも
ない人が殆どだ。お名前はもちろん、年齢、職業すら知らない人が大半なのだ。し
かしそうした人々とBLOG上の意見交換を通じて、ある種の信頼関係を築いてい
る人は現存するのである。それでいいはずだ。
私はBLOGとSNSの違いはよくわからないが、SNSの方はネット上で友人を
作り交流を深めよう趣旨であれば、互いに実名を明かすことなど当たり前のことだ
と思う。だからFacebookに取り敢えず登録した時にもそれが決まりだとい
うから、そうすることにはなんの躊躇もなかった。
それを今になっていいの悪いの言っていること自体おかしいし、実名登録であれば
日本では普及しないなどという論が盛んにマスコミやネットで論じてられているの
を見聞していて、一体何を言ってるのかと思うのだ。いやなら登録しなければいい
だけのことだ。
第一ネットであろうとどこであろうと、自らの意見を述べたり、誰かと友人になり
たいのであれば、自分が一体何ものであるのか、最低限明らかにすることなど当然
のことではないか。どうしてそれがプライバシー侵害になるのか。それが誰であろ
うと、人それぞれ長い人生を生きてきた中で、自分の妻子を含めて絶対に明かした
くないプライバシーが人にはあるものだ。そんなものものまで明かす必要もないし
こちらも知ろうとも思わない。
実名や年齢、経歴などを明かすことなど、友人になったりならなかったりする上で
は単なる一つのきっかけにすぎない。その人の人なりは、私は名前はもちろん学歴
だ、職歴だなどと直接なんの関係のないことだと思っている。学歴や職歴、年齢な
どだけを見て、友人になるならないなどと判断する人となどこちらからお断りした
いものだ。
私はその人が今どんなことを発言しているか、どんな行動をしているかを見て友人
になる、なりたいという判断をしたいし、友人になる人を選ぶのもそれが選定基準
のすべてであるべきだと思っている。そんな中、自分の名前すら誤魔かそうなどと
いう人、実名で自分の意見を言う自信のない人など、Facebookに言われる
までもなく問題外だと思う。
ネット社会のキーワードは「オープン」である。実名登録主義のFacebook
がそれを嫌う日本社会で普及するか、などマスコミが問いかけたり、また問題にし
ていること自体おかしいと思う。
ますますネット化し、オープン化する国際社会、日本社会とてその例外であるわけ
がない。別にそれはFacebookに限らない。そうしたネットメディアがます
ますその存在価値を増すことは疑いようのないことであろう。
2011/2/12
早勢 直
今週の意見(712):
元祖バラマキにどうして反論しないのか
【自民党は24日、2011年度予算案の組み替え案を決定した。 同党が「バラ
マキ4K」と批判する子ども手当、農家の戸別所得補償、高校無償化、高速道路無
料化の4施策予算の削除を求めるなど、菅政権に予算案の抜本的な修正を迫ってい
る。衆院予算委員会に、近く組み替え動議の形で提出する。組み替え案は、「4K」
施策の削除(2・6兆円)、公務員人件費削減(1・5兆円)などで計5・3兆円
を浮かせ、児童手当の拡充、防衛費上積み、公共事業などに2・2兆円を振り向け
る。差額の3・1兆円分で予算総額を圧縮し、対案は総額89・3兆円とする。】
読売新聞 2月24日
菅首相、党首討論で、自民党に「丸のみできるような予算案があれば示してみよ」
などと言ったものだから、自民党待ってましたとばかり、子ども手当、農家の戸別
所得補償、高校無償化、高速道路無料化のマニフェストを4Kバラマキと決めつけ
て、その撤去を要求、そしてこれが対案だと出してきたのが上記案だ。菅首相、そ
の額はともかく自らの予算案の中身、その骨格、そうした政策を打ち出した理念の
正当性を徹底的に訴えないで、対案を出せなどと言うものだから、自民党がこんな
ものを出してくるのだ。政府与党の予算案を4Kバラマキと決めつけるこんな対案
を飲めるわけがない。
二年前の政権交代選挙で民主党のマニフェストが圧倒的に支持されたのは、それま
での自民党の政治、無駄にして不要な道路建設、ダム建設、空港建設など公共工事
へのまさにバラマキ政治ではなかったのか。問題はそうした中で「コンクリートか
ら人」というキャッチフレーズの下、子ども手当、高校無償化、TPPとも関連す
る日本の農業を守る戸別補償制度、活用されていない高速道路活性化のための無料
化などの方向性はそれなりに正しかったはずだ。もちろん、そうした政策について
は、財源問題を含めてまだまだ多くの議論が必要であり、具体実施についてはさま
ざまな追加検討があってしかるべきであることは認めるのはいい。ところが、どう
してマニフェストに関わる基本的政策理念まで、野党にバラマキの一言で全否定さ
れるような雰囲気を作ってしまったのか。
菅首相が、党内でまとめた子ども手当26000円案を聞いた時は驚いたという国
会答弁にはまことに腹が立った。問題は再度言うがその額うんぬんでなく、少子化
対策にはその位思いきった策が必要だということであったはず。自民党や公明党は
いやそれは子供手当でやってきたというだろうが、そんなものが何の少子化対策に
もなってこなかったことも事実なのだ。子ども手当をバラマキと批判する両党にど
うしてもっと正面から論争を挑まないのかだ。あなたたちは一体どんな少子化対策
をやってきたのか、なにもやってこなかったではないかどうして切り返さないのか。
農業の戸別所得補償制度とて同じ。それはもともとTPPのような動きを見据えた
国内農業保護策の一つであったはず。ところが菅首相、TPPへの積極参加を言い
ながらそうした戸別所得補償制度のことをバラマキと酷評されていることに何の反
論もしないのだからおかしいのだ。戸別所得補償とて一つの対策、そうしたものを
含めて農業の総合的保護策展開論をどうして真っ向から挑まないのかだ。
どうやら菅首相自身が民主党がうたってきたマニフェストについてその中身、理念
をよく理解していないようだし、第一自分がその作成に関わっていないとでも言い
たいらしいのだ。で、なければそれを4Kバラマキ呼ばわりする自民党に丸のみで
きるような予算案をだしてみろ、場合によってはそれに乗るよなどいうわけがない
のだ。
民主党が政権交代を果たしたマニフェストをバラマキ呼ばわりする相手に、あなた
達こそそのバラマキの元祖ではなかったかとどうして反論しないのか。そもそもそ
の相手こそが公共事業という名のバラマキで財政大赤字を作ってきた本人、財政赤
字本舗ではないのか。別にそれをいいわけしろというのでない。そもそも現在の大
赤字ができたいきさつについて反論もできない、しないで、再びその赤字本舗に政
権を譲るつもりなのか。
まことに残念でありかつ情けない話ではないか。
2011/2/26
早勢 直
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